- LD緩和のボトルネックは劣等感
- 書くことから逃げると小中高が地獄化する現実
- 手書きは無くならない
- 書かないインプットと書かないアウトプット
- 好きなことで書く練習
- 書字苦手の緩和は低学年がゴールデンエイジ
- LDとの相性が悪いドリル
- 書くって無理ゲー
ただのおばちゃんです
もしかしてLD3 では
書く脳を休ませて
覚える脳に頑張ってもらう方法を書きました
今回は
書くことに対する苦手意識と
勉強に対する苦手意識とを
一度切り離してから、つなげる手法を検討します
LD緩和のボトルネックは劣等感
LDにも多様性があります
書字LDひとつ取っても、どこがボトルネックなのかを探るのは困難です
複雑で多様ですから、
共通した鍵があるかどうかはわかりません
もし、あるとすれば、
劣等感スパイラルから脳を救うことではないかと
思っています
ただのおばちゃんの、単なる勘ですけどね
劣等感から脳を救うために、書くことはいったん棚上げします
お子さんには、書かなくても賢くはなれること、学校生活で削がれるリスクを避けるためには書くための脳も育てておく必要があること、
勉強以外で書くことから勉強に繋げていくのが良いかもしれないこと等伝えておきます
書くことから逃げると小中高が地獄化する現実
福祉の恩恵を受けられない
グレーゾーン以下のお子さんは
一般人としての人生を歩みます
苦手だからと書くことから完全に距離をおき、書く脳 書く筋肉を休ませてばかりいては
一般社会がたくさん必要とする人材像からかけ離れてしまいます
字が書けなくても、
ホームスクーリングを徹底するなどにより学ぶ機会を親が確保してあげられるならば
そして
スペシャル枠に入れるレベルの子ならば
書くことから完全に切り離して育ててもいいかもしれません
が
ほとんどのお子さんは、
効率重視の学校教育のふるいにかけられますし
スペシャル枠には入れません
・人に読んでもらえる字を書いて
・メモ、ノートが取れて
・適宜それを見返すスキル
これらがないと
適応可能な社会が狭くなってしまう可能性が高いです
ただでさえ生きにくいのに……
手書きは無くならない
もし発(もしかして発達障害グレー)の保護者には
手書きが絶滅する時代を夢見てる方も多いです
しかし
社会全体、「手書き」を要求しなくなるまで
それなりの時間なり、コストなりがかかると
私は思います
特に学校関連では、機械がいくら導入されても、
手書きは残ると思っています
※ポメラ等、手書き代替ツールを活用しても浮かない業界も既に一部あるにはあるようですし、合理的配慮に関する法律もできて、なんとか活路を見出だせるかもしれません
ただ、仕事内容が彼らに向いている業種かどうかはわかりませんし、グレーゾーン以下もしかして…は「配慮次第で簡単にフツーの子を凌駕してしまう特性」があるかぎり、グレーゾーンの子に対する合理的配慮は当たり前とはならないと想定しております
庶民は、小中高の時点で手書きを完全に諦めるのは危険です
書かないインプットと書かないアウトプット
ということで
まずは、書く脳を休ませ、書かないインプットで、記憶の脳に知識を蓄えさせます
(※先に、遊び書きから始める方が良さそうなケースもあります)
具体的には
親御さんとマンツーマンで行う
クイズごっこからスタートするのがベストです
映像教材やタブレット教材でもいいでしょう
次に、書かないアウトプットによって
知識の定着をはかります
こちらも
書かないインプットで用いた、映像やタブレットという手段を使います
好きなことで書く練習
書かないインプット、書かないアウトプットとは
別枠で
書くことの練習をします
(させたい勉強とは関係のないものにしてください)
書くことが苦手な子ほど、
楽しくなくては絶対にだめ!です。
楽しめないならやらないほうがましです。
耳から聞くのが得意なら聞いて書く(例えば原子、ポケモン、親戚の名前、鉄道、恐竜、アニメのキャラクター等の名称を親が言い、お子さんに書いてもらう)
思い出す方がいいなら思い出して書く(肉食とされる恐竜知ってる範囲で大きいほうから3種類、みずポケモン3種類、隣の席の子の名前、駅名、エレベーターボタンの配置など、本人の特性に合わせ、確実に思い出せるジャンルのもので進めます)
「書いていて楽しい文を書いて、認められる経験」
って、ふつーに暮らしているととっても少ないです!
特に公教育任せですと、半分以上のお子さんが
楽しく書く経験をし損ねます
必ずプライベートで
経験させてあげてくださいね
・楽しく書く経験
・書いたものが役に立つという経験
これらをさせてあげると
苦手でも苦手なりに
勇気をもって取り組む姿勢を
持ちやすくなりますよ
書字苦手の緩和は低学年がゴールデンエイジ
幼児期からやっておくのが一番ですが
素直さがある間はまだまだ
手遅れではありません
素直さがなくなって見えても接し方次第で
素直さを引き出す方法がありますのでね
苦手なもの×苦手なもの=不穏のもとです
苦手意識を取り除くには、苦手と好きの取り合わせに気を配る必要があります
この取り組みを、飽きない程度に繰り返し、ほめたりふざけたり忍者の修行っぽくしたりお子さまの好みに合わせて励まし、
書くことに対する苦手感覚を取り除いてから
初めて
「苦手なことを/書いて/覚えて/アウトプット」
という
複雑怪奇な無理難題に取りかかる、最低限の下準備ができます!
書くことは苦手だから、書く内容は好きなことにしてください
無闇に書かせるのも、無闇に書かせないのも、アンバランスです
楽しい内容を書く経験を通して
書くこと自体に対する苦手感を
緩和することができます
工夫っていいかも、
と実感させてあげたいものです
やってもやっても覚えられるようにならない
「賽の河原現象」は、
苦手×苦手のときに起こることがわかっています
苦手×好き、によって苦手を緩和するのが得策です
LDとの相性が悪いドリル
「漢字の大量書き取り」
「英語の綴り大量書き取り」は
学問ではなく、忍耐力、手先の訓練です
書いても覚えられない子もいますし
書くから覚えられない子もいます
推測ですがこのケース、
書かなきゃ書かなきゃと書くことに過集中してしまって
脳のキャパが 書くことに取られてしまっているのではないでしょうか
書きながら覚える人は
書きながら何をしていると思いますか?
書き写しであれば、
脳内で黙読をして内容を考えながら書き写すから覚えるのです
聞き書きであれば、
書くべき語句と文脈を
脳内で取捨選択しています
(脳CTでわかるものもあると思いますが、血流や神経伝達物質由来ならわからないものがほとんどです
わからないだけではなく、CT被曝によって脳腫瘍リスクが爆上がりするので
撮りません
LD単発では死にませんが 脳腫瘍は単発で死ぬので…
どうしても撮りたければ自費で。)
書くって無理ゲー
覚えにくい単語を先に書いて
秒単位の合間を
補記に利用することで
後で見てわかるメモやノートを書いています
しかも、指や手、顔面~頭の筋肉を細やかに動かしながら……
どうでしょう、
「書く」って、思っていたよりもだいぶ高度では?
苦手意識がある上に高度なことに、
気持ちが入るほどガッツがある小学生以上はほっといてもいいかもしれません
しかし、苦手、しかも高度となれば、
頑張れないのが正直なところではないでしょうか
そのため、「高度で無くする」必要があります
あまりにも書くことが苦手な子の勉強は、
書かないインプット
↓
書かないアウトプット
↓
書く作業
という順番で行ってみること、筆記具の短期的変更ご検討ください
課題をシンプルに分解して
スモールステップを作って解決を目指す手法は
ほかのことにも有効です
書けなくていい!書けなくても働ける!!と言い切る
勇気も
責任能力も
無鉄砲さも 能天気さも
ただのおばちゃんにはありません
先を見据えての
負荷と効果のバランスをとるのは
簡単なことではないですが
やっておく価値があると思います
親御さんには自転車の練習と同じように
手を添えてほしい、手の放し方を考えてほしいなと思います
それでも出来ないならまた別のアプローチをさがせばいいのです
響くとこはどこかなーって
一緒に探してみてください
最初は苦痛ですけれど、
やりがい見えてきて
期間限定の宝探しみたいなものだったんだな、と思える日が来ます
ただし優越感依存にはくれぐれも気をつけて
不思議な子どもたちが大好きです。