- Q.おばちゃん、以前、サピっ子はNNとか行くなとか言ってませんでした?GS特訓に意味がないってどういうことですか?
- GS横置きで基礎固めが正しいと信じる者は救われる
- Q.優秀な同志からいい刺激をもらえると信じて志望校別特訓に行かせたら、あの学校やだ、と言い出しました
- Q.冠(学校名付き)コースがない/冠コース入れなかったのでGS意味がないですよね?
前回はこちら!
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サピックスGS特訓は、前回申し上げたように5月の時点ではtoo muchと感じて当然、っていうか、そういうデザインだもの。
上位層を油断させず楽しませ、中位層をチビらせて、うちの娘みたいな下位層を難関私立サロンの空気感に触れさせてくれる装置です。
Q.おばちゃん、以前、サピっ子はNNとか行くなとか言ってませんでした?GS特訓に意味がないってどういうことですか?
NN模試受けるな、NN特訓行くなとはわりとよく言いますね、NNに手を出すならネタにする目的でね!ってのも。個々の案件では、この子は行かせてあげてみて!ってお伝えすることはあるんですが。
え、GS特訓に意味がないって言ったつもりはなかった!ごめん。GS行くのはいいと思うよ、なぜかってのは次回書きます。
受験生が家にいなけりゃ親御さんやきょうだいの休息やおでかけもできるし。
難問の復習に血眼になるメリットとデメリット考えたら復習はするな!!ぐらいのことを言うこともありますわね。あなたのお子さんと本番で合格席取りゲームするライバルは、課金して必死になってやらせても忘れるとか、やらせようとしてもやらない似た者で、似た者同士の中で抜きん出ないと受からないと思ってしまうのはわかるけど、抜きん出るために今勉強一色にしてしまうより、びょんびょん飛び跳ねて骨に刺激与えて脳ミソのバランス整えて寝ることで成績上がる子とか安定感出てくる子がたくさんいるんで。
復習しなくちゃだめ!!!!という言葉が呪いになっていくぐらいなら、復習なんてするな!!!!のほうが良いかもしんないのよ。
いや、まさかと思うでしょうけど、発達グレーの記憶と思考の特性なのか、本当にそのほうがスッと心身のこわばりがほぐれて、勉強するにも遊ぶにも身が入るしスッキリ眠れる、みたいなことがあるんです。
とにかくね、心も頭も、緊張と弛緩で強くしなやかになっていくみたいなとこあるんで、やりゃいいってもんでもないのよ。特にアンバランス勢はね。
塾行ってるだけでも情操教育だ!!!!ぐらいのマインドセットでもいい。
中学受験支援では、最大値の伸ばし方ばかり言われるけど、おばちゃんは、余力の作り方とか有意義な弛緩を意識させてあげたほうが、長い目で見て堅実な戦略だと思います。
GS横置きで基礎固めが正しいと信じる者は救われる
GS志望校別プリントの復習はカットしてでも、基礎固めやっとけと言っても、親御さんかお子さんのどちらかが
「でも…みんなやってるんでしょう…。カットしたら、その問題が出たとき落ちちゃうでしょう…」
とか考えちゃうのよね。これ有害な思い込み。
この不安を、頑張ることでクリアしたつもりでも、実は密かに持ち越しちゃってて30年後親になってまた特大ダメージ食らうみたいなこともある。
たくさんやってもやらなくても忘れることはある。死物狂いでやったのに本番スポンと抜けることもある。どれだけショックよ(あ、死物狂いになってくれたら親の財布が報われるからまあいいか?)
いくらやっても忘れない子は、むしろ勉強なんかしてる場合ではない。
長期記憶ガチ勢サピっ子の99%は生活面、性格や態度、適応力、感覚過敏、運動面、恋愛面、レジリエンス、健康面のなんかしらでオイィ大丈夫か!!!!?レベルに難ありなんだから(ごめん決めつけて…)、それ親子で、受験レベルで本気で取り組むといい。
速さとか浮力とかいいから、まずはゴミをゴミ箱に捨てよ。ときどきこっそり深呼吸してあくびを防げ。話はそこからだ。
発達障害グレーゾーン児は、基礎固めより難問に惹きつけられがち。しかも難問解けない親御さんが
「難問は要らない」
と言ってもお子さんに信じてもらえず、ヒートアップ、みたいなトラブルも起きやすい。
その子の思考に合わせたアプローチをしないといけません。
(おばちゃんはお子さんとオンラインで直接話しさせていただくこともあります。画面越しのBBAの言うことのほうが親御さんの言うことより聞いてくれますのでね)
Q.優秀な同志からいい刺激をもらえると信じて志望校別特訓に行かせたら、あの学校やだ、と言い出しました
あー!あるある!志望校別コースの問題点ね。
SS特訓もNN特訓もそうですが、志望校別の授業も紙一重。入学後の同級生の雰囲気がこうなんだ、と思い込みやすい。良くも悪くもね。
好きになりすぎてその学校しか見えないぐらいのめり込んでしまうこともあるし、志望校別コースの雰囲気が悪い、合わない、だから熱望校だったのに急激に興味なくなった、ってことも、ちょいちょいあります。これまた、良くも悪くもね。
お子さんの感覚は正しかった!って話もよく聞くでしょうが、お子さんマジで見る目ねえな!!!!!ってこともある。
これはね、親御さんには、ちょっとわかりにくいと思います。ご相談ください。
本当は塾の先生にお尋ねになれば良いんじゃないかなと思いますが、先生お忙しいから申し訳ないとか、実績目的でしょ!!?みたいな疑心暗鬼もあるあるですので、おばちゃんと話すといいですよ。
志望校別特訓の雰囲気と中学1年の雰囲気は、そっくりなこともありますが、実は、直結はしてないです。
〇〇コースも〇〇コースはワイワイギャーギャー楽しそうなので学校も楽しいかというと、けっこう好みが分かれますね。サピックスにいたときが一番楽しそう、みたいな。
受験生から見えているものと、在校生から見えているものはかなり違うのでしょう。
塾はとても小さな集団で、アピール力巻き込み力の強い受験生があっという間に主導権を握ります。
もちろん学校も、クラスのメンバーに左右されますよ。どんなに、お互いに認め合う落ち着いた校風を誇る学校にもイキリ散らかす子が入学することはあります。
学校のほうが、サピックスの冠コースより人数多いのもあり、一色に染まるまで少し時間かかります。小規模同盟組織を結成した上で、主権者グループに対して融和政策、懐柔政策をとることもできます。これは気弱でも、イメージトレーニングしとけば、やりようがあります。
*1
Q.冠(学校名付き)コースがない/冠コース入れなかったのでGS意味がないですよね?
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このあたりの記事読んでみてね。
「おばちゃんの仰る通りでした!!」
と1-2月に感謝の言葉頂いてます。
いくら塾からは
「冠コースは関係ないです」
「渋幕志望は開成コースか桜蔭コース」
「慶應中等部志望はJGコース」
「慶應普通部志望は開成コース」
などと言われても、
「は?じゃあなんのための志望校対策なの??(アヤシイ…)」
となりますよね。
渋幕渋渋桜蔭コースとか、いやいやいやいや傾向違うじゃん!単冠がいい!!!とか、思うのは、よく研究なさってる親御さんの立場からしたら、当然ですよね。
塾はビジネスだから、とお思いの親御さんは特に不安と思います。
でもサピックスは合格インセンティブ営業ないし…そんなに疑わなくても…。
基本的に大人相手の仕事は得意でない先生が多くてね………フカヨミ要らない気がする(笑)。
本当は志望校別って生徒にとって加点方式で、楽しいからやるけど、必ずしも…入試研究てのも我々オタクの領域であって、別に…(ボソッ)。
ご心配ならおばちゃんにご相談ください。
ガチガチの対策ニーズは毎年高いですし、対策しっかりしたから合格!ってのもありますが、実戦では志望校対策が思いのほか邪魔になる、そういうタイプのお子さんもいます。ちょっとでも用紙が変わったらだめとか、入試の時点で飽きちゃってるとか。
入試作問者次第なとこもあるので、なんにしても偏らせるのはよくないのよ。柔軟さと、ミスの少なさあっての物種よ。
参考記事→*2
続きます!
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*1:合わない環境に自前の安全地帯を作る方法は、コミュニケーション苦手な発達障害児に自社開発させるより共有してあげたほうが無難です。自分で思いついてできるようになるのを待つと、タイミングが遅くなり、いろんな機会を損失しやすいです。 教えたお子さんたちからは、びっくりするほどうまくいった!と言われます。それから、多動なお子さんにロビー活動のために生まれたかな?っていうぐらい仲間づくりが上手い子がいます。そういう子をとっかかりに、傷ついたり悩んだりしながら人と関わる楽しみに触れてほしいなとも思います。絶対人と関われ!!!ってことではないんですが、ひとつの幸福のチャンネルなので、人との関わりを諦めるのが早すぎるのはもったいないので。 環境という言葉は、語感の規模が少し大きいんですが、自分の言動次第で半径数m環境を居心地よくできる可能性があるという共通認識は家庭で育む必要があります。あ、いつもイライラしたお父さんでもいたら、反面教師として大事なことを教えてくれるお父さん、という設定にしましょう(笑)。 親子で百パーセント環境頼み、自分中心で、ありのままでいられるユートピアを探そうという姿勢だと、本当にびっくりするほど簡単に学校行かなくなります。それにたとえユートピアがあっても6年しかいられないので、しばしば浦島太郎になります。環境や自分の可変性柔軟性を信じすぎてもいけませんけれども、チャンスがあるなら見逃さないでほしいなと思うのです。