特別支援教室も所詮公立小学校の下部組織なので、期待しすぎてもね、でもうまく使えるといいと思うよっていうスタンスのエントリーです。
- プロフェッショナル大募集!額面 月20万弱、任期1年限り!
- 過去の経緯
- 理念は素晴らしい、うまくいけば最高、しかし…
- 特別教育支援専門員が期待されている役割
- 特別支援教室専門員もサバイバル
- 「じゃあどうしろと?!」と思われますよね?
プロフェッショナル大募集!額面 月20万弱、任期1年限り!
特別支援教室専門員を、都内各学校に置こう!ということで500名、任期1年の期間工、大量募集ですって。
・臨床心理士などの専門的資格を持ち、実際に小学校等で障害児の支援に関わったことのある人
・教員免許状持つ人
・現在特別支援教育支援員かそれに準ずる職務を2年以上継続中の人
いずれかで、心身ともに健康な方、だそうです。
うーん、この人手不足、教員不足の中で、500名もの専門員を、1年限りの有期雇用、額面月20万、年間240万でゲットしようって…?
甘いっっっ!!!甘すぎるよ!!!!
過去の経緯
巡回支援教員も、特別支援教室専門員も、普通級担任も、悲鳴を上げている現状
(東京都における情報ですが、主観を多分に含みます。真偽のほど保証できません。悪しからず)
一部、すごい担当者がいます。それは個人プレイであり、制度としてはガタガタであるというスタンスです。
過去の経緯と薄らいで行く記憶に基づきお話しします。飽くまでも一例です。間違いがあれば教えて下さい。
お急ぎの方は「理念は素晴らしい、しかし…」の項目へどうぞ。
- プロフェッショナル大募集!額面 月20万弱、任期1年限り!
- 過去の経緯
- 理念は素晴らしい、うまくいけば最高、しかし…
- 特別教育支援専門員が期待されている役割
- 特別支援教室専門員もサバイバル
- 「じゃあどうしろと?!」と思われますよね?
東京の通級には、かつて、知的級と、情緒級というクラスがありました。
知的な不都合はないけれども、お子さんが発達障害などで学校生活に困難があり、親御さんの要望があり、かつ、教育委員会が認めた場合に参加することになる、少人数学級のことを情緒級としていました。
情緒級は、一部の小学校にありました。
発達障害などで認められた子は、定期的に情緒級に通い、原則少人数で、主に集団適応のためのあれこれを学んでいました。
所属する学校内に通級がない場合は、その子の必要に合わせて、特定曜日(時間帯)に、在籍校における普通級の授業を抜けて、情緒級のある学校へ移動し、学ぶことになっていました。
平日朝や昼間に、子どもだけではさせられない移動をすることになるので、親が仕事を辞めるか、補助金で送迎サポートの人を頼むかして、送迎をしていました。親が地元で自営をしている場合は、特に問題なく送迎できているケースが多かったようです。
時代の変化と2016年の障害者差別解消法
ところが昨今、自営以外の仕事を持つ女性が激増。平日昼間に毎週抜けるわけにはいきません。送迎サポート無料で始めた自治体を見習って当たり前、という要望(苦情)が増えました。
さらに、平成28年 2016年4月障害者差別解消法が施行され、障害者に対して合理的配慮を行うことが法律で義務化されました。
エレベーターつけましょうとか、段差無くしてスロープにしましょう、みたいなことの延長として、認知の歪みに合わせてやれ、という話になったのです。
発達障害と呼ばれる子達も障害者。だとすれば、支援という名の福祉を受けさせるために毎週移動させるのは差別に当たる可能性が無いとは言い切れない、送迎のために親が仕事辞めたとしてプロ市民団体に目を付けられたらまずい、生涯年収の損害賠償請求多発で、大混乱、
そうするぐらいなら、税金使いまくって人を雇って経済回そうぜ、という流れで、特別支援教室を全小学校に置く、っていう方向になったのです(たぶんね)。
特別支援教室専門員は支援教諭のどさ回りを支援する
そこで、東京都が2016年から始めたのは、巡回指導です。
情緒級支援級的な指導(療育的な授業や個別対応を含む)を専門に行う公務員先生が、自転車等で近隣の学校を巡回し「支援の必要な子を移動させずに、先生が移動する」というシステムです。
通称 どさ回り。
そのどさ回り先学校に在籍し、巡回支援教諭を迎え入れる準備を整えるのが、東京都 特別支援教室専門員の主な仕事です。
理念は素晴らしい、うまくいけば最高、しかし…
各校に常駐する専門員が、
・全校に散らばる「変わった子たち」の毎日を観察
・担任と、巡回の先生に報告
・巡回の先生からの指示を元に、気になる子を普通級において支援
特別教育支援専門員が各学校に常駐することで、お子さん本人と、子どもの在籍校と、巡回支援教員と、保護者の連携がうまくとれて、巡回の先生も、親子も、担任も、子どもも、みーんな助かりそう!…ですよね。
確かに、過去の支援制度では、通級の支援教員側(現在は巡回指導員)は、近隣校から通ってくる子の日頃の様子を見ることがほとんどできませんでした。
普通級にて、担任やクラスメイトからどう扱われているか等も知ることができませんでした。
担任とは、物理的な距離も遠かったので、助言もしにくく、歯がゆい部分は多かったはずです。
巡回化したことを、一部の先生、親子は歓迎しているでしょう。
でも、情緒級にしても、特別支援教室巡回システムでも…
親がバランス戦略を持たなければ、お子さんの人生は運ゲー(運で決まるゲーム)になります。
なぜでしょうか?
特別教育支援専門員が期待されている役割
特別支援教室専門員に期待されている役割は大きいのですが、校内での立場、権限は最弱なのです。
各校に常駐し、
・各校の、気になる子どもの日常を記録し、分析する
・荒れている学級に入り、担任のポリシーの範囲で、子どもへの寄り添い支援を行い、落ち着きを取り戻させる。 要支援でない子達の「甘い、ずるい」反応にも細心の対応をする。
・親が拒否しているなどの理由で予算も補助員もつかないが、問題行動の目立つ子をなだめたり、校門突破を阻止したりしながら記録をとり、教育委員会に行ってみて支援を受ける手続きをしてみては、と、担任や管理職と共に親を説得する
(教育委員会側が予算を認定するかどうかはまた別の話)
・学校に遅くまで居られないスクールカウンセラー、各学校には週1~程度しか来られない巡回指導員、17時を過ぎないと会議と事務仕事が終わらない担任、月1弱で現れる東京都教育委員会が派遣するスーパーバイザー、19時以降でないと連絡が取れない保護者。
さらには、各家庭の依頼により、学童や放課後デイの人まで…
あちこちで行き違う、大人たちの意思の疎通をサポートする
・反目し合う教諭と巡回指導員の間の緩衝材
・各子どもの日常を見極め、必要と思われる支援内容を、巡回指導員に提案する
などなど。こんな役割を担うわけです。
うーん、見るからに無理ゲーですね!明らかに期待大きすぎです。
時間的に長く、場所的に近くにいれば、いい人間関係ができて連携しやすくなるはず…子どものためにベストな連携が取れるはず…
そういう理想論の上に出来ている制度なのです。
職員室の人間関係、甘く見すぎやろ教育委員会…と思います。
そばにいればいるほど…同じ目的であればあるほど…
強硬な姿勢を取ったり、思いやれなくなったりすることもあるんだっつの。
仕事だからって、教育の信念は曲げにくいよ。
親はもちろん責任重くて大変です。先生に頼りたい、お気持ちは痛いほどわかります。
しかし、先生は、家庭問題含め重たい案件を胸に何件も抱えていますし
高みを目指す周りの子を刺激しないで、
スモールステップが原則の発達支援を続けることは、大変みたいです…
(全員をそれぞれに合わせたスモールステップにすればいい、と思われるかもしれませんが、
40人クラスだとすれば1人に割ける時間は1日6分、20人クラスでも12分です。
集団指導に個別の要素を取り入れるのがいかに無謀か、
親は知らねばなりません。
多様性を尊重した指導をと言いますが、ほとんどの場合、絵に描いた餅です。
多様性を真に尊重しつつ、個々を伸ばすようなスキル持ってる大人は
年収600万ボーナスありの定職を選べますから…
特別支援教室専門員もサバイバル
学校に限らず、実力をどこではかるべきかよくわかんない組織では、
長く勤めている、っていうのが重要ポイントになるんですよね。
(保護者とのバトルを生き抜いたんだから)勤続年数も実力のうち、みたいな。
なので、更新制であるスクールカウンセラーは立場、激弱。これは有名ですよね。
そんな組織ですから、任期1年の非常勤、なんてね…
発達障害を学び、意欲に満ちた若手は、無力さに耐えかねて辞めたり、病んだり。
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一方、
保護者を黙らせ、子どもを押さえつけ、
昭和後期のパワハラ教育を担ってきた老兵たちは、職員室では一目置かれます。
特別支援教室専門員を続けられるのは、百戦錬磨の、
「子どもから学ぶ姿勢だと…?、フッ、笑止な!」みたいなタイプが
生き残りやすいんですよ。
「じゃあどうしろと?!」と思われますよね?
うまく使いましょう。
敵にせず、味方ともせず、全幅の信頼は決して置かず、片目で見ておくイメージ。
各種資格と経験あり、職責も重い仕事(実際には育成責任は一切問われないので、自覚の問題ですが)。
なおかつ額面月20万ですからね…
零細なうちのひまーな事務員 土日祝完全休、9時25分~17時30分 昼休憩1時間、月19万ボーナスありのほうが断然待遇いいぞ。
ダメで元々。
期待さえしなければ、win-win狙えます!
・学校教育失敗の責任は、親と子の人生によってしか負いきれないのだという覚悟
・ゲスな工夫
あなたのお子さんが長期的に損することを防ぐには、このように割り切るしかありません。
学校に期待して指図したり委ねたりすると、短期的には親子ともに楽になります。
しかし、長期的に見て得策であることはない、と思っておいた方がいいです。
学校は、経済を回すためにあります。
個人の利益のためにあるものだと思い込むと、ひずみに耐えきれなくなります。
「趣旨と異なり申し訳ないけれど個人の利益のために利用させていただく」、というスタンスをおすすめします。
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こちらもご覧くださいね。お子さまの新天地をより上手に使いこなしていただければ幸いです。
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