先取り嫌いの裏パターンを示します。
ほかにもあるかも!教えてくださいね。
・お花畑教員
国立大附属小学校等で実践されている「人類が叡知を蓄積してきた過程を、追体験しよう!」という教育法を真に受けています。
具体的な解き方やり方を教えず、前提知識はこれまで習ったことのみ、という設定で試行錯誤させるというものです。
全く無学な子にはさっぱり分かりません。
予習している子にとっては、とんちんかんなやり方を数十分見せつけられます。
どちらもフラストレーションがたまります。
筆算、繰り上がり繰り下がりのやり方を模索させる、かけ算や分数、N進法についても、教えずに「発見」させ「思考力を育む」というと聞こえはいいのですが、
まぁ、ぶっちゃけファンタジーですね。
才能を持ちながら狼に育てられ一切の知識を持たずに学童期を迎えた、みたいな特殊な子だけでしょうなーこの指導法がハマるのは。
現代の国立大附属っ子は、開発済みですから。知識もコミュ力もあります。
そんなんとっくに知ってるわ…、と思っても
「わあっほんとだ!えっえっえっ!こんなのはじめて!すごい!おもしろい!」
というリアクションで対応してくれます。
要するに、知識が氾濫する情報化社会においては、子ども側の忖度力によってのみ成り立つ授業スタイルなのです。
育てているのは、思考力ではなく、忖度出来る子の忖度力と、忖度できない子のモヤモヤなのです。
脳内お花畑な先生は、そのことに気付いていません。思考力を伸ばすにはこの授業!!とキラッキラに信じています。
自分の研究授業が成り立たず、先取りっ子のせいだ。ぐらいの怨念を抱えていくこともよくあります。そのうち、先取りっ子や中学受験選手全般を敵視する亡霊となります(実際には先取りっ子の一部が身につけていく忖度力に救われているのですが)。
先取りも、お花畑先生も、もともとは悪くないんです。
お互いの求めるものが合致していないだけなのです。
公立小学校では、学力より忖度力育成優先です。いや、あのね、大事ですよ、忖度。
身を守るためのサバイバルツールとして、持っておいてほしい。
純粋な学力は、おうちでつけてあげてほしいです。
でもね、そんなこと言ったら、国立式授業作りを全否定することになってしまうのでね。
黙って憐れんでおきましょう。
・横並びこそ至高!反ブルジョワ、反エリート!の共産教員
出現頻度に、地域差、世代差があるようです。最近の若手は、共産党系であってもマイルドで、次に紹介する無気力タイプとの境目がわかりにくいです。
ポリシーに対する忠実さは目を見張るものがあります。
スケープゴートを吊し上げて断罪することで、ほかの多数の党員のことは罰さずに、無理なく従属性を高めるアレです。
共産党における「1972総括」のシステムそのもの。この手の教員に目をつけられると一番厄介です。潰された子もかなりいるはずです。
では親子はどうすればよいのでしょうか。登校拒否なりして別の人間関係(サードプレイス)を用意するか、リアルな日本赤軍よりはましだよね、って話をしてあげるぐらいしか思い付きません。おばちゃんは主に後者をおすすめしています。これ乗り越えると、たくましくしなやかに育ちますからね。*1
・伸ばしたところでどうせ親と塾の手柄でしょ…伸ばしがいのある子だけ見とくわ、のクール&リアリスト教員
共産党系の教員に育成された世代の無能教員あるあるです。共産党系との境目が曖昧。どちらかと言うと熱さに欠けていて、ポリシーがふわふわ、なのにキレる。
先取りしてる子を優遇してもメリットがないと悟り、割り切ろうとしているタイプですね。
共通項
これらに共通しているのは、自分の低能力が露見したり、教員室での立ち位置崩壊の恐怖にさいなまれるあまり、ハイストレス状態である点ではないでしょうか。
そうなんです、先生ご自身、自己肯定感がとても乏しいのです。
学力や身体能力、人気の面で、コンプレックスを乗り越えきれていなかったり。
無力感から抑鬱状態であったり。
家庭を省みる時間が少なく、家族につるし上げられていたり。
生活を維持するために仕事は辞められない、けれども能力は伴わない、そりゃあきついわけですよ。
今は、自信や力量がなくても、どんどん採用されてしまうんです。
その上、おやつ与えちゃダメ、体罰ダメ、言葉での指導も細心の注意を払わなければならない(または、聞いてるの思考力がゼロになるまで罵詈雑言)、ハグも握手もダメ、ハイタッチもギリギリ込めただしイケメンに限る。
教員の承認権限は、激減してます。
「わかった!できた!面白い」
の効果だけで、子どもたちのやりたくないようなこともさせてくれるはず、と保護者は学校に求めてしまっています。
んなわけないだろと。
多数派であること、イワシの群れ状態であることに意義を見出だせている定型勢はいざ知らず、
親や塾で強い承認を受けながら先取りしている子、勉強が苦手で巻き込まれてこない子、彼らに「みんな」と同じレベルの勉強に興味を持たせるのは、困難です。無理ゲーです。
そのため、窮地に陥っている先生は、 やむを得ず、浮きこぼれや落ちこぼれをバカにするなどして、多数派の気分を良くし、手っ取り早く多数派に「わかった!できた!面白い!」と思わせようとしてしまうのです。
苦肉の策なんですね。
浮きこぼれっ子や落ちこぼれっ子がそうであるように、先生にも悲しい事情があるのです。
私は、絶対先生の言うこと聞けとか、空気を読めとは申しません。
ただ、家庭で承認に飢えていますと、学校における承認奪い合いバトルに参加してしまうことになりかねず、周囲からライバルと認識され、 ますます窮地に追い込まれてしまうことがあります。
かといって、思春期以降も家庭で承認されればされるほど良いのかと言うと、それもバランスを欠いた考え方となります。
承認用のお腹の容量が増大して、満足するためによりたくさんの承認が必要となる、という体質の子も多いためです。
承認欲求との付き合い方について、親子で考えていただきたいと思います。
「先生やクラスメイトからの承認を得ようとするとハードモード!喜ばれる承認を与える力を身に付けよ」
この視点での関わりが必要だと思います。
個別のご相談をお受けしています。電話、面談、2時間5000円。
お子さんのことについて、おばちゃんとおしゃべりしませんか。
*1:対応が難しいですが、ブルジョワを批判するくせに意外に付け届けが効くのもこのタイプなのではないかと睨んでいます。