正しさ依存への注意喚起
ご質問箱いただきました!
こんにちは。
第三者から見た目にASDと思われることはほぼありません。 小学校に上がってから本人の困り感 (聴覚過敏が主、 複数のタスク処理の困難あり) が表面化しました。さらに同じ学年の同級生に特性がありそうなのに放置されている子が複数おり、ことごとくその子達から目をつけられ、トラブルが絶えず不登校となりました(まず小さくて弱そうで標的となり、嫌なことをされた際、助けを求めず自分で何とかしようとする&正論で抵抗するため相手からさらに攻撃されボロボロになるというパターンが殆どでした)。
娘は聴覚過敏もありますが感覚過敏もあります また、気持ちを言語化しづらい (日常会話は言語化出来ますが、 内面の思考を表出出来ない事にストレスを感じている)、完璧主義、大人と子供が同居しているような精神となかなかアンバランスな面もあります。 今は勉強は家で行い、習い事や放デイ体験活動のクラブなどで 同世代と接触する場所を作り、地域ボランティアなどでも他者との接点を持っています。
ですが大人のフォローのある居心地の良い環境で、 本人のやりたい事 (一部必要な事)をしている だけという点に問題点を感じています。 興味はないけど周りに合わせる経験や、誰かとトラブルがあった時の対処の経験などが欠けていると思います。
今後の方針を模索したく何かヒントをいただけ ないかと質問させていただきました。 長々と申 し訳ありません、よろしくお願いします。
お答え
はいご質問ありがとうございます!
懸念なさってるのはおばちゃんが警鐘を鳴らしまくっている
「環境に恵まれすぎて問題先送り状態なのでは」
ってことでよろしかったかしら。
そうね、不登校でも大丈夫、動き出すまで待ちましょう、とかいうスタンダードが通じるのは、スタンダードな不登校の場合なような気がしますね。
ASD、しかも高IQは外れ値の中の外れ値です。健全育成には、スタンダードを横置きした個別戦略が不可欠。
足りない経験をどうやって補うかというお話も、もちろん大切です。
その前に、
えーと、まず、高IQ、ASDなので。低学年で絡まれる、やらかす、これは必ず経験すべき第一関門だとおばちゃんは思ってます。
ASDで高IQなのにやたら友達とも親ともうまくいってると聞くと、おばちゃんにしか見えない黒〜い霧の気配を感じてしまいます。
低学年で絡まれてしまったってご相談多いんです。もちろん、うわぁ、不憫だなぁ、苦しいよなぁという気持ちもあります。でも、内心、よっしゃ来たチャンスだぜ!とも思います。
心の傷?心の傷のない人なんてつまんなくない?私は好きじゃない(聞かれてない)。心の傷も経験。もちろん、単に傷ついたってだけじゃなくてね。
どう活かすかだわよ。どう活かすか考えるための知能だよ。
あら?もしかして、発達障害があると心の傷が残りやすいからって、無傷女子として育てるべきだとでも??
いやマジでやめなって。
そりゃ心の傷残りやすいさ。でもね、無傷には無傷の危うさがあるのよ。
無傷で育ったASDって、危うさの塊だからね???
まわりを激怒させず、自分の心も痛めつけすぎずに、幸せそうに社会適応してるASDは、心の傷を有効活用した人たちなんだよ。ここテストに出しますよ!
闇も、有効利用ができるんだよ。
心の傷抱えて臆病になってしまったとか、あれさえなければもっとうまくやれていたのでは、などと考える人は多いです。
ひょっとしたらそういうパラレルワールドもあるのかもしれません。
ですが、おばちゃんカウンセリングで、トラウマ的記憶を丁寧に処理すると、深刻な衝動性や短絡さに、ブレーキかけてくれているのは他でもない心の傷だった、とお気付きになるものです。
ごんぎつね現象ね。トラウマ、お前だったのか…、私の衝動性や他害性に適度なブレーキかけていてくれたのは…。みたいなね。
*1
ASDは、一般的な生存本能の代わりに別の能力(脳力)が発達した生命体です。
生存欲求弱いから、絡まれなきゃ、トラブル回避スキルや精神的防御力の必要性なんて感じられないんです。
そしたらどうなる?平和ボケしたまま、胸が出るやら生理が来るやらして、挙げ句は、おまた目当てのクソ男と依存ビジネスに狙われるんだよ。ま、それで良い思い出だーとか高い勉強料だったわーとかって記憶を割り切れればいいけどね。
御質問者さんには申し訳ないけれど、学校で対人問題起こしちゃってる子を抱え、申し訳無さで死にそうになってる親御さんにも、ぜひお伝えしたい。
絡んでくるテポドンおじさんとか集近閉とかめっちゃムカつくし迷惑よね。人に迷惑かけたらいけないって言うし、まぁそうだよなっとも思ってる。
けど、わかりやすいリスクとか憎まれ役が不在だと、どこまでも危機感なく暮らせてしまうんだよね。危機回避できるASDは、危機が身近にあったという経験を活かしてる。
イヤーなことがあってムカついて、初めてトラブル回避技術に脳コストを割くインセンティブが生まれるのよ。
生存本能が足りてない子にとって、危機の経験は、人生のお宝なんですよ。
なんでかわからないんだけど、知能が高すぎると同時に、生存本能足りてなくて、正しくありたいという欲求がすごく強いってケースうちにかなり集まるのよね(行動力が伴わないことが多い)。
ここ、お子さんの思考回路をジャックして、好きな漫画の名台詞踏まえたりしながら、正しさへのこだわりを和らげてあげれば、自暴自棄も過剰適応も他害性も緩和されます。
すると、絡んでくる人や集団から受けるダメージが全く違ってきます。
おばちゃんトークなら
生まれたときから今まで、どんなお子さんだったのかお聞きします。また、まわりがどのような様子だったのかも伺います。
その上で、親御さんとお子さんのレディネスづくりから始めることになります。
親御さんは、子供の生殺与奪を握る独裁者的あるいは神的な地位を退けて、お子さんのプロジェクト立ち上げを協力する出資者とか、共同経営者といったスタンスになるという所信表明していただきます。詳しい技術については個別性が高いため割愛します。
親御さんの黒歴史を語っていただくと、さらに効果的かもしれません(語りたくなければ語らないでね)。
関係性の土台作りです。地味です。効果が出るまでは半信半疑と思います。でも、取り組む価値があります。
大好評シリーズ!続きます!
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*1:さかなクンも、お母様は学者家系のお嬢様で全面応援型だったと称賛されてる。実はお父様は囲碁の人で酒乱という記事があっておばちゃん納得。オリヒメという遠隔操作ロボットの生みの親で、ALS患者さんの社会参加を技術力で応援する、オリィ研究所のオリィ先生も、不登校のときは親御さんから何も否定されてないとのことだけど、6歳のとき山に捨てられかけてておばちゃん納得。人権派塾講師茂山先生は高1でお父様を亡くしていらっしゃってておばちゃん納得。彼らほどビッグになる必要はないけれど、現代の子育ては、傷付けない、傷付かないことばかりにフォーカスしすぎ。不快な経験をどう役立てるか、って視点と思考にもっとリソース割いてくれー