本屋さん、図書館、ネット書店で見てください。
なぜ、あれだけたくさんの子育て本があるのでしょうか?
子育ては、条件を揃えた実験らしい実験が一切できませんので、仮に相関関係は見えても、因果関係はわかりません。
一卵性双生児600組を別の環境で育てたイスラエルの実験ぐらいしか、私は知りません。どなたかご存じでしたら是非教えて下さい。
子育てに正解はありません。少なくともわかっていません。
まずはそこからです。タイトルで期待させてしまって、ごめんなさい。でもどんなに権威のある子育て論でも、おばちゃん情報に毛が生えた程度だって知っておいてほしいの。
都市部を中心に核家族が増え、同居家族が減りました。
一族にフィットした、先祖伝来の子育てノウハウを直接仕込まれる機会は激減。
代わりに、本や論文で子育て方法や教育論を学ぶ保護者が増えました。
「どのような人が子育て本にお金を出すのか」
出版社のマーケティングの結果、統計的に
「好まれる」
子育て論が蔓延っています。変わった子との関わり方はほんの少ししか書かれていないことがほとんどでしょう。
専門家の最新の研究も、社会の風潮に配慮したものしか表に出ませんし、変わってる子ひとりひとりについて、不特定多数向けに網羅的に説明するのは非現実的です。
読み手である保護者の側で、
「これは使えそう」
というものを取り出し、試行錯誤するしかないのです。
子育て本に書かれているのはあなた方親子のための解決手段ではありません。
忙しく、子どもに手間隙をかけられない、なるべく自腹は切りたくない、そういった親、特に女性が気持ちよく読み進め、前向きに読み終えることができて、なるべく責任や不安を感じさせないような書き方で、明るくソフトで素敵な表紙をつけておく。
マーケティングの常識です。
しかし、発達凸凹に困っている親子が必要としているのは、それじゃない。
ガス抜きなんて要らない。綺麗事も、夢物語も要らない。
我が子のためのガチンコの解決手段しか必要ないでしょう。
違和感なく読める子育て本というのは稀なはず。
15年前は、100ページ中、発達障害についての記述が1見開きあれば、「やった!」
という感じでした。今は、変わった子向けの育児本がたくさん出ていますが、それでも
「我が子のための子育て方法」
はどこにも見つからないという方もいらっしゃるでしょう。
そうです。
お子さん一人一人について本が書けるほどに、
凸凹っ子は多様で、深いのです。
フツーの子をどんなにたくさん見ても、発達障害児をどんなにたくさん知っていても、あなたのお子さんに詳しくなれるわけではありません。
「先生はプロです、プロは過ちを犯さないので安心して保育や教育を委ねるべきです…」
「子どもは天使、美しい心…愛情愛情愛情愛情とにかく愛情を伝えましょう…信じてあげましょう…」
「体罰はあってはならないこと、心を蝕みます…」
「時にはお子さんと離れて…」
そんな一般論や綺麗事をいちいち真に受けないでください。
綺麗事でうまく行くなら、とっくに悩みは消えてるはずよ。
この手法は使えるかも、やってみようかな、というものをつまみ食いする形で選べばいいです。真に受けるのは危うい。
そうしなければ、親子ともども心が持ちませんよ。親御さんが一人の社会人としていくらメンタルが強くてもね*1。
正解はないのです。
そしてきっと、不正解もないのです。
私にはなにもわかりません、
ただ、我が身の悩みの多くを手放した今言えることがあります。
子どもが、生きてそこにいてくれることが
尊いことだということです
読んでくださりありがとうございます、
もしかして発達グレー研究所でした。
たくさんの記事がございます、
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noudeka.com
*1:育児の悩みのモヤモヤは本能ベースの苦痛。知能ベースで生きている方にとって、本能的な苦痛と折り合いをつけるコツ が不可欠