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もしかして発達グレー研究所~凸凹ハートの幸せを考えるブログ by QOLT

なじめない、生きにくい。そんな子達の青い鳥ドコー?志村!後ろ後ろ!

【質問箱22-5】高IQ不登校ASD女子トラブルシューティング


前回はこちら!
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引き続き、高IQのASD女子の件です。多くの専門家が、最も支援困難とする属性です。いわゆる二次障害的な問題も、高知能だけに複雑です。

おばちゃんに言わせれば、高知能によってこじれたものは、高知能のこじらせどころをよく知る支援者によってほぐすことができますので、手間暇はかかるけどどうにかなるよ。*1

言葉のワクチンによる予防よりは手間暇お金かかります。それでも、高知能の先達の知恵を使えるっていうのは圧倒的に有利だとおばちゃんは思うわけです。
予防方法やBBAの繰り言もちらつかせながら参ります。

負荷の許容量

負荷の総量の管理は必須です。負荷と一言で申し上げましたが、圧力や不快感、背負う責任、過敏さなど有形無形のものを含みます。

負荷がない状態ってどんなイメージでしょうか?自由なパラダイスでしょうか。
うーん、そうですねぇ、自由かもしれないですが、パラダイスと言うにはあまりにも自己責任が重いんですよね。

よっぽど刹那的に生きているかよっぽど計画的に生きられるかでないと、自由に振り回されるでしょう。

いいたとえかわかりませんが、真の自由は無重力のようなものと言えるかもしれませんね。
地球で生まれた人間が長く無重力で過ごしたあと、どうなるか。ご存知ですね。弱ります。地球にいるときより筋トレをせねば、みるみる弱ります。

負荷がないと、負荷がかかっているときの身のこなしどころか、最低限の生命力も得られません。

ただし、負荷が許容量を超える頻度が高すぎると、オーバーワーク、オーバーヒート、オーバーシュート。ヒューズが飛ぶわけです(ドラえもんで読んでるとヒューズのイメージが伝わりやすいけど、リアルではブレーカーが落ちると言ったほうがいいね)。


さて、やっと本題、負荷の許容量の話です。
わからないですよね、その子にとっての許容量なんて。おばちゃんもぶっちゃけわかりません。手探りです。

歯車の回る方向にどう力を添えるかのイメージと同時に、干潮で、波が低いときを見極めて防波堤防潮堤を築くイメージ。

おばちゃんはねぇ、人間の心と体には、ピンッとした揺るがない歯車的なものと、波、ゆらぎが混在しているように感じています。論理と感情とも、骨と肉とも。

ヒトは、大自然由来の揺らぎを内包しています。

ところが、高知能ASD的に進化を遂げたDNAは、揺るぎないロジックやロジックを内包する美に魅力されます。波、ゆらぎをベースとする生命体や自然に対しても、秩序やある種の整合性を求めます。


人は揺らがないものと揺らぐものが組み合わさり、さらにたくさんの因子が複雑に絡み合ってできていて、厳密に決められるものではないので抽象的ですみません。
これだけは言えますね。ガチッとした答えがないということ。生きて考えているというのは、確かさがないということ。
そして、歯車を組み直す必要があるのか、負荷をガツンとかけたら歯車がスムーズに動き出す回る子なのか、油をさして慎重に回せばいけるのか、充電が済めば回るのか、別の電源を確保してつなぎ直せばいけるのか、ま水ぶっかけて乾くまで待つべきなのか、みたいな見立ては得意です。個別にご相談ください。

キャパがでかけりゃいいってもんでもないんですよ。よくおばちゃんが
「いいヤツ…だけど変」
まで擬態するのはやりすぎ!
「変…だけどいいヤツ」
の範囲に収めろ!と言ってることにも通じています。


学校や塾、家庭における負荷の総量は、先達の知恵を借りればボリュームディスカウントが可能です。
筋力が落ちきって地球の重力に耐えられない状態でも、水中エクササイズや補助具の利用で、筋力を取り戻すことができます。SIXPADみたいな電気で筋肉に刺激を与えて、寝ながらにして筋力UPを促すこともできます。


まわりの大人がお子さんの負荷を肩代わりせねばならない期間もあります。ASD風味があってもなくても、やってもらったことを既得権益として主張し始める輩はいます(それが悪いとは言ってないよ!ある種の交渉事を仕事にするには、そのマインドと、ストレスためまくりブチギレる親御さんによる訓練が必要です)。

「期間限定のつもりなのでよろしく」
等と伝え、マンツーマンレッスンで応援します。


二次障害

なんかこの間も書いた気がするけど大切なことなので何度でも書きます。

二次障害は絶対に避けるべき地獄である!と便宜上言うことはあるけど、そーいうレッテルはおばちゃんは違和感ありよ。

二次障害も当然の成り行きと想定しておいてね。でないと、
「絶対に陥ってはならない無限地獄」
という思い込みの中で苦しむことになると思うのよ。


どんなインシデントからもなんだかんだ立て直すとか、目標の下方修正で安定化をはかれる、しなやかな思考習慣をつけておこう!という方針の共有をおすすめしてます。

あ、生まれつきしなやかすぎるASDは、過剰な過剰適応しちゃうからそういう子は別よ。おばちゃんとしては、ASDは、過剰適応を恐れすぎてもいけないし、ナメすぎてもいけないと思っています。その間を行ったり来たりしながら、
「なんだかんだ、こんなもんでいいな」
という入江で浮かんでいたらいいんじゃないかね、知らんけど。

ASD女子の対人関係

高IQのASD、孤高を好むかに見えて、人一倍寂しがり屋です。女の子は特にそうじゃないかな。なんとなく。

ASDもいろいろで一概には言えませんが、おばちゃんは、生存欲求が薄めだとASD風味感じます。

生存欲求が薄い。生存本能が弱い。センサーや記憶媒体としては機能的でも、生命体としてポンコツがち(ASDの子って食べるの遅くない?逃げ足遅くない?修羅場くぐると速くなるんだけど)。

その代わり、表に出す出さない、諦めた諦めていないは別として、
・強大な知識欲(整合性への欲求、正しさへの執着)
・所属欲求
・承認欲求
・養育欲求
を秘めていることが多いです。

またそれらが満たされていない時は、代替として希死念慮や自己否定を含む破壊欲求*2
が肥大化する可能性があります。
物騒だと思われますよね、はい、でも想定しておくべきです。
幸せに育った思春期ASD女子、王子様が迎えに来てくれなければ死にたいぐらいは思うもの。親御さんとの心理的距離が近すぎたら、死にたいぐらい当然言われる。

満ち足りた家のお母様が本気で仲良し母娘目指してきたなら、
「死にたい」
聞けます。友達だもの。みつを。想定内にしとこうね。

ちなみに、二次障害の定義にパキッとしたのが見当たらないのですが、余力ある状態でヒューズが飛んだ(ブレーカーが落ちた)とか過充電みたいなケースと、完全に脳のエネルギーが枯渇してうつや統合失調症に近付いているケースをごちゃまぜにしたらいけないなと思ってます。

前者は、命の危機に際しては、生存本能がonになり、サバイバルパワーを発揮する傾向も観測されています。また、希死念慮と自死完遂には大きな隔たりがあるようです。
希死念慮がある思春期の同年齢1000人中自死を完遂するのは数名いるかどうかじゃない?(あー全く根拠はないけどね)。
怯えすぎる保護者なら今以上に怯えすぎる必要ない。高知能ナメきってる保護者は高知能ナメんな。必要な情報は各々違うのはおわかりだろうけど、欲しい情報と必要な情報が異なることも多い。
バランス感覚弱い子のためのバランスの取り方についてはサブリミナル効果的に日常に染み込ませておきたい。

具体的に教えろって?
そうね…オカンというのは完全に無意識にバランスを取っている。バランスを取るときの思考にはちょっとした葛藤と、折り合いの付け方が含まれているでしょう。それを言語データ化して知らせていくかんじかな。もちろん、絶対的に正しい情報としてでなく、実験の生データとしてね。


続きます。
第6回、もくじはこちら!
・ASD女子は子供時代はラクな孤独を愛するが、思春期以降異常に寂しがりになる子がいる
・深読みコントロール
・こじらせるメカニズム
・緩衝材的キーワード
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*1:ここ誤解されやすいのが、高知能≠高IQ。高知能でも、IQとして表出していないことがあるのよ。感覚過敏が言語や図形に出たらIQは高くなるけど、細やかな色彩や造形などに対して繊細なデザインeyeや、味や触感、空気の流れやにおい、気圧などへの繊細さを持つ子たちは、知能テストよりもものつくりや身体表現などに引き寄せられていき、うおおおおすげぇぇぇみたいなIQは出にくい。おばちゃんも時々どっちの話ししてるのか忘れる。ごめんな。どっちにしても個別性が高い

*2:noudeka.com


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