前回、下を見せるという手法をさらっとお伝えしました。
読書感想文が書けない!1~下を見せる - もしかして発達グレー研究所~凸凹ハートの幸せを考えるブログ by QOLT
下を見せる手法は、反感を買いやすいので、療育などでもお茶を濁しています。
実際には、多くの人が無自覚に
「自分より恵まれない人の存在」に精神を支えてもらっています。
しかし、ポリティカルコレクトネスを基準とした、違反者叩きが横行しているので誰も言い出せないのです。
なお、手っ取り早く書かせたい方は
読書感想文が書けない!3 へお進みください。(下にリンクあります)
さて、今回の本題、表現には、勇気が必要です。
文章表現力の凹の子どもは、夏休みに1回やっつけ仕事で書くだけでは、まともな感想を述べる子にはなりません。
どうにかしなくてはと思う親子ほど、毎年、毎年、夏の終わりになると元気がなくなっていくものです。
夏休みの最後に親子で真っ青になる前に、今できることはなんでしょうか。
もしも、言語表現力凹の子どもをどうにかしなくてはと思っていて、楽しいはずの夏休みに読書感想文のせいで親子関係ボロボロになるのが嫌でしたら、まずは今日から親御さんが率先して、いろいろなことに対する感情表現を、文章っぽく述べてみてください。
お子さんが小学校1-2年であれば嬉しかった、悲しかった、楽しかった、といったシンプルな感情表現でもかまいません。
が、最初にインプットした方法を長年引きずる傾向がある場合は、一工夫します。
感情を示す語句はたくさんあります。ただ、楽しいと嬉しいからして、境界が曖昧ですので、最適選択肢をチョイスするのはなかなか難しいものです。
最適なものを選べないので思考停止、というタイプでしたら、そこで、シンプルな言葉を「たとえで盛る」という技術を教えてあげると、年齢相応なりに独自性のある感想を書けるようになります。
さすがに、窓を開けて叫びたいくらい、とか、この時間が永遠に続けばいいのにと思うくらい、などという表現は小1の作文としてはくどすぎますが、中学年以降は書いても不自然ではないです。
「頭が熱くなるくらい」「息をする、おやつを食べる、食事をする、寝る/のを忘れるくらい」「心が折れそうなくらい」などという汎用性のある盛り表現を発表しあい、ゲーム的に楽しみながら、「あれっ、意外に知ってるな、苦手ってほどのことはないかも」という気付きに至れると書きやすくなると思います。
多数派のお子さんは、自分の考えを持つこと、伝えることを必要以上に恐れません。その代わり、ぶつかったときに軌道を整えていきます。
が、自閉傾向のあるアスペルガー的なお子さんは、自分の考えはどうやらおかしいらしいと気づき始めると、意見を言語表現することをひどく怖がり始めます。ぶつかること(ダメ出し、議論)を恐れて、止まりっぱなし(思考停止)、ということです。
個人的には、本人の「恐れる」という特性がもともとあった上で、日頃、親子で同じ経験や本やテレビを通して話をしたかどうか、また、親の考え方が誤学習を招きにくいものかどうかが、成年のアスペルガーが多弁になるか沈黙するかに関連するのではないかと思っています。
高IQならば、パターン学習を積ませることで、作文の力も向上させることができます。
まあ、ましになる、ぐらいですが、やってみる価値はあります。
次は、お待たせしました!
読書感想文に関する、学校では教えてくれない裏ルールをお伝えします。
大嫌いなものが大好きにはなりませんが、とっかかりにはなります。
すぐにやってみてほしいです。
おすすめのエントリーです。