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続きです。
ガールズトーク、と銘打ちましたが、老若男女問わず参考になる方にはなり、ならない方にはならないことを垂れ流す、いつものおばちゃんです。
お付き合い頂きありがとうございます。
- ☆小中学校で排除される理由ナンバーワンは正義感&正義の押し付け
- ☆正義感が強くても排除されないケース
- ☆定型高校生は排除せず、避ける
- ☆コツがわかれば無理なく嫌われない
- 正義感を支配者に利用されてしまう
- 正義の調整
- ☆信じるもの
☆小中学校で排除される理由ナンバーワンは正義感&正義の押し付け
「正義感が強い」
「自分の価値観以外認めない」
少年少女向け漫画のヒーロー、ヒロインにありがちな性格です。
これ、ヒーローヒロイン級に上方突き抜けができるなら、小中学校で繰り出しても、いいと思います。
しかし、ヒーロー級に上方突き抜けできる子は稀です。
実生活上では、これさえあればまず、小学生、中学校、間違いなく嫌われることができるという激ヤバ個性、ハイリスク因子だと思った方が良いです。
(表に出していたら嫌われますし、内に秘めていたら心身のバランスを崩します)
それにも関わらず、大人はだいたいほめちぎります。
そりゃ、我が子が悪より、正義のほうがいいに決まっていますよ。
しかし、自分でバランスをとらないのに、他者からバランスを考えずにほめちぎられた子は、予後が良くないです。
自分の信じる正義へのこだわり、偏りは、周囲の大人のほめにより、ますます大きくなるからです。
また、このタイプは、常に正しくあろうとして疲弊したり、常に正しくあることができず自己嫌悪に陥ったりします。ある方向では全然正しくあろうとしてないけどなにか本人の中で信じるもののためには自己犠牲しちゃう、みたいなことも起こります。
たとえば自分の身の回りのゴミは捨てられないのに、学校での掃除には命がけレベルで取り組んでしまうとか、「お友達大事に」という幼児期に刷り込まれた原理原則に基づいて、母親には喧嘩売りまくりなのに友達の頼みなら何でも聞いてしまうとか。なんか、ちぐはぐ、ってかんじがしがちです。
多くの人が
「我が子には、清く正しく生きてほしい」
と思っています。
たしかに、空気を読まない正義感の強さが人々を救うこと、あります
世の中には、ヒーロー、ヒロインの正義が人々を救うという目線で描かれたもの、たくさんありますね。
しかし、魑魅魍魎の学校生活フェイズでは、
正義感を持った子は、猛烈に苦痛な針のむしろで疲弊してます。
ちょっとした、たしなめる行為でも、正義感の押し付けと思われ、疎まれます。
そして、排除されるリスクに直結します。
正義感は、はっきりいって、あまりいい仕事しません。
押し付けたら嫌われますし、黙って眺めていたらムカつきますから。
集団生活の横の繋がりにおいては、正義感は、負の側面のほうが目立ってしまうなんてこともザラです。園の先生ウケは良くてもね。
十分に考慮しておく必要があります。
正義感が強くて真面目な子は、かわいそうに、正義原理主義に洗脳されている状態も同然です。
いったん、脱洗脳してあげることをおすすめします。
正義の呪縛から逃れて、改めて正義を模索するのであれば、リスクは格段に少なくなるものです。
幼児期からずっと同じ正義を信じ続けてしまっているのであれば、
早めに本気で脱洗脳したほうがいいです。
☆正義感が強くても排除されないケース
超人気者だけ!
人間力偏差値70越え、対多数派人気(協調性とも言う)偏差値60越えている子ならば、正義正論を振りかざしても、排除が行われることはあまりないでしょう。
人間力、多数派人気、という自分のパラメーターを度外視して、正義正論を繰り出すと、中学卒業までに痛い目に遭います。
他者に対して正義をふりかざさない場合は、嫌われこそしませんが、
自家中毒のような状態になります。
そして、あっという間に、あるいは知らず識らずのうちにジワジワと、深刻な心身不調に陥るのです。
☆定型高校生は排除せず、避ける
高校ではどうでしょうか。
多くの場合、まわりが「嫌なやつには関わらない」というライフハックを身につけます。排除行為はわかりにくくなり、表面化、問題化しなくなっています。
ASD傾向で正義感を押し付けてしまって嫌われがちだったお子さんにとっては、静かに
「やたら読書や勉強又はゲームがはかどる」時代到来、となります。
どんどん、親の心理介入が難しくなって、また、フィクション的な、絶対的な正義へのこだわりを強めていきます。こうなる前に、当所のゆる支援始めましょう。
☆コツがわかれば無理なく嫌われない
正義感、損得勘定なし、是々非々、等という言葉は美しいのですが、上手に使いこなす、という観点が抜けていると、生きづらさに直結するダークマターとなります。
善悪の二元論でカタがつくほど、人は、単純ではないようです。
集団となれば、なおさらです。
自称正義感の強い、痛い人(自戒をこめてます)に成り下がる前に、親御さんは介入してあげるとよいでしょう。
正義感を支配者に利用されてしまう
学校の先生や、療育では、正義に関する指導をうやむやにしがちです。
内心、「頑なな正義感は毒」と知りながら
立ち歩きをする同級生に注意する、
宿題、時間、約束きっちり守る、守らせようとする、というような、正義感の持ち主のことは、とりあえずほめます。
先生サイドは(あっ、この子、心配だな)と思っても言いにくいんです。正義感の何が悪い!と言われるのがオチですからね、めんどいんですよ
先生がガミガミやる代わりにおりこう女子に憎まれ役やってもらえばとりあえずラクですからね。
正義感が強いこと、ルールを守ることはいいことだ、と信じ込んでいる親子に
「あなたの正義感は強すぎていずれ毒になるから、
今のうちに汚れておかないと」などと指導するインセンティブがなさすぎるんです。
保護者激昂させちゃいますからね…。
ネガティブな面わざわざ指摘せんでもいいか、寝た子を起こすなと言うしね、となります。
面談等で
「お嬢さん、正義感強くて!助かってます!」
などと担任に言われたら、
生きづらさの危険信号点った、と思った方がいいです。
「これからの正義の話をしよう」という講義が有名ですよね、
正義ってひとつひとつの価値観と状況によって事実上変わるのです。
変化に対応できない、頑ななまでの正義感は、
一定の環境下で毒となります。
正義の調整
正義感の調整は、価値観の基盤への介入が必要です。
ものすごく大事なことなのです、
ですから、他人が勝手に行うわけにはいきません。
人生を左右しかねない根本的な精神だからこそ、親が自分でやらない限り、誰もやってくれません。
それぞれの価値観にそれぞれの正義があり、押し付けることはできないということ…
親である自分は、他者である子の価値観に介入するという大罪を犯してでも、子が「絶対的な正義」を盲信し歪んでいくことを見過ごせない、愚かな生き物であること…
自分の正義は自分を律するために使うこと
他者に押し付けると人間同士価値観同士のパワーバランスが崩れ、潰し合いになること…
様々な絵本、ドラマ、映画、マンガで、正義がテーマとなりますので、それらを楽しむたびにサブリミナル効果のように、少しずつ正義に関する裏事情の話をしておくのが良いでしょう。
「正義って言うけど…みんな、自分の正義を信じてやってるんだよね…絶対的な正義なんて、誰にもわからないね…
自分の正義で自分を律して、多数派を敵に回さない、というのが最適解なのかなーそれも自分が苦しいかなー
正義と悪を設定して、それに反したものを罰する仕組みは、支配する上で都合が良かったらしいね」
その子のフェイズにも寄りますが、正義の価値を少し軽くして、ゆるい、そしてゆらぎを許す、やや雑な正義感にバージョンアップしてあげられればいいなと思います。
その子を縛る正義は様々です。たとえば思いやりや優しさかもしれません。勉強かもしれません。そのあたりは個別に分析していく必要があります。ご相談ください。
心に余裕があれば、多様な価値観を受け入れる寛容さを持たせやすくなります。多様な価値観を受け入れられる寛容さがあれば、心に余裕が生まれるという良いスパイラルになります。
絡まったネックレスをほどくような作業ですが、やる価値があります。
☆信じるもの
正義感を持つなということではありません。
正義感は、整理して、アップデートして、バランスとって、大切に育てていただきたいと思います。
しかし、自分の正義がどんなに素敵な正義と思っても、見せびらかしてドヤるのはやめときましょう(ってこんなブログ書いてる人が言うのもなんですが…)。
ドヤらないまでも、正義で自縄自縛になってしまっている子は、
そうですねぇちょっとした悪さ、たとえば、鳩にエサをやるとか、
見下し発言の練習をさせるとか、学校ずる休みして映画行くとか
「道を踏み外してみる」のを励ましてはいかがでしょう。
鳩にエサやったらいけないけど、でもこれ承認欲求満たされるなぁ、承認足りてない人がエサやりたがるのも無理ないなぁ
みたいに物の見方を調整していくのです。
多くの人が、自分の正義を信じています。それを正させようとする行為は、命懸けのプロジェクトだと思った方がいい、ということを前者のドヤる正義タイプは知ってほしいです。
後者の、自縄自縛タイプは、親のやらかしを子に許してもらう、とか、ハメを外す経験やイメチェン(優等生からちゃらんぽらんへ、とか)が、恐らく数少ない改善方法になるのかなと思います。
正義に限らず、「強く信じる価値」全てにおいて、
小さく偏り、小さくバランスをとるほか、手立てがないのです。
偏ることを前提として、ではどうやってバランスをとっていきましょうかね、っていうのが当所の役割です。
ゆれてゆれて、ゆらぎながら、バランスをととのえていきましょうね。おばちゃんに、応援させてくださいね。
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