おばちゃんの先生であり教え子でもある凸凹っ子たち。
完璧超人を目指させなければ、3歩進んで2歩下がる、というかんじで
「あ、ここまで来たら、ちょっとやそっとつまずいても大丈夫そうだな」
と思えるような健やかな成長を見せてくれます。
当方は、お子さんたちが精神的に成長してくれて、いじめや不登校を回避する力がついた、人間関係も改善して自殺はしなさそうだ、身の丈の幸せを味わいながらほのぼの生きていけそうだ、という見通しが立つまで、ご相談をお受けしています。
楽すぎず満足すぎず抑圧されすぎずのほどよい収まり具合を目指すという戦略を、親子で共有していただいて。
決して順風満帆を目指させてはなりません。揺らぎながら手探りで、自分にとってちょうどいい小さなコミュニティを作れるように鍛えるイメージです。
さて、英語の指導についても、似たようなことが言えます。
良き親であろうと生真面目になったり、自己を抑圧しすぎて疲弊したりしてはいけません。
お子さんに良き学習態度を求めてもいけませんし、順風満帆を目指させてはいけません。
どういうことか、突っ込んでいきますね。
英語爆死。中1の4月から積み直しをというご相談
漢字が嫌い、先生に楯突く、高校受験できる気がしない、中卒はさすがに…、という懸念から中学受験なさったご家庭はありませんか?
いらっしゃいませ!次は、進級、内部進学、大学入試に向けて心配をするフェイズに突入です。
「中1英語、わかっていませんでした。やらせたつもりでしたが…。
中1始めから丁寧に教え直すにはどうしたらいいですか」
とのご依頼がよくあります。
おばちゃんは、
「お子さんの場合は、中1から丁寧になんて、やらない方がいいと思いますよ」
と申し上げます。
お子さんのエピソードをお聞きして、指導方針を親御さんにお伝えしますと、一般的な指導と違いすぎるので大変びっくりされます。
同時に
「うちの子、それ、効きそうです!!」
と仰って、実際に当所の手法を取り入れて下さり、
「今までなんだったんだと言うほど順調に学校の英語学習に合流できました!」
と喜んでいただけます。
中1最初からやり直してはいけない理由
彼ら凸凹っ子。色んなタイプがいらっしゃいます。
視覚優位なら、先生の見た目が好みでないと身が入らない。
聴覚優位なら、先生の声が好みでないと身が入らない。
人を見る目優位なら、先生の態度が好みでないと身が入らない。
空気読み力優位なら、先生によってクラスの雰囲気が変わることで身が入らない。
あるタイプは、知ってることに知らないことを混ぜられると、聞きません。
そして記憶の扉を閉めます。
「あーあー、そんなの全部知ってるよ」
というモードになり、聞き流します。
彼らの脳にも言い分はあります。そもそも脳が何らかの理由で忙しく、興味のないことは入りにくいのです。
彼らの脳が望んでいないとき、苦手科目をゼロからやり直させるのは困難です。
気難しい大学教授にあいうえおドリルを300枚やってこい。と言うのと同じぐらい、すっとんきょうな指示です。
「そもそも興味がない。しかも、知ってることばかり」
小さな大学教授が聞いてくれるわけないでしょう。まずこのことを知ってください。
例外はあります。
指導する人が好みだと、かなり脳みそががんばることもあるようです。巨乳金髪美人やイケメン王子様/ラガーマン体型とかお笑いとして面白いとか、守ってあげたくなるとか、その子のそのときの価値観が高く評価できる
「価値、権威」
を持っているかがモノを言います。あまり知られていないのは、嗅覚過敏の子の家庭教師の選び方です。おばちゃんの見立てが正しければ、好みの匂いかどうかによって、成果が大きく変わるはずです(他の要素が十分に好ましければ、嫌な匂いも受け入れ得るでしょう)。
教え方も大事です。
謙虚なスタンスで教えると、彼らの脳の負荷が下がるため、スッと入っていきます。間違ったらごめんね、という指導者に対しては、心を開きやすく、意固地にならずに素直に学べます。
一方、高圧的とか上から目線で教えるなら寸分の隙もない、パーフェクトな教え方をせねばなりません。
ちなみに、医学的根拠はないのですが、おばちゃんの体験上、お勉強が苦手な子は、学歴や知識量といった知性よりも、宝石、香り、髪型、ファッションなどのパワーが効きやすいと感じています。
原始人を取りまとめる統治者が宝石を求めるのはわかる気がしたよ、超荒れてるクラスに入ったとき(笑)。香りは、飽くまでも、その子の鼻が好むいい香りであり、いろいろです。お母様がお若い頃に使っていた香りをお借りするのもありかもね〜。
穴だらけでもやらないよりマシ
穴のない、完全無欠な知識習得を目指すならば中1から丁寧にやり直させるのがよいのでしょうねぇ。
その過程で、コツコツ学びを積み重ねることの大切さが学べれば、そりゃ最高ですわ。
でもねぇ、すっとこどっこいな点を叩き出す子には、向いてないんです。
多少の漏れは甘んじながら、まずは停止から始動をさせないと。
停止から始動へってときに、それじゃだめだあれじゃだめだと言われてたら、永久に漬物石になりますよ。
とにかく転がり始めさせないと。
それから必要に応じて個別撃破するのがよいようです。
共通する問題点と共通していない問題点
英語壊滅的、と一言で申しましたが、さまざまなパターンがあります。
問題となるポイントも、改善方法も、様々です。
例えば。
・古典と英語が苦手という子
・英語と数学が苦手という子
・英語と理科が苦手という子
・漢字と英語が苦手という子
・英語だけが苦手という子
では、学習ケアの手法は全く異なります。
声を出すのが好きかどうか、座っていられるかどうかから始まり、ニューロダイバーシティ及び多様な学び方に対応した一斉教育は存在しません。
一斉教育から転がり落ちたのならば、まずは軌道に乗せるまで個別対応が有効なのは知られている通りです。
ところが、個別対応や先生の力量に依存させてしまう指導法のほうが目先の受験では有効ですし、個別指導塾も儲かります。それで、横行してしまってます。
個別指導や名指導に依存すると、お金の切れ目が学歴の切れ目になります。
ずっと個別でなんとかする、王侯貴族方式ができるご家庭は稀です。お子さんの
「この先生の指導なら聞く」
みたいな感覚もどんどん変化していきます。個別の単価も上がっていきます。
結局就職活動や、資格試験のときには誰の言うことも聞けないみたいなことが起こります。
英語に限らず、教育と教育コストを健全化するには
・既存のレール上の走り方を教える(受け取り方を柔軟にする、先生の間違いを許容する、嫌いな先生からも学ぶなど、その子その子で練習すべき点は異なります)
・レールに載せる
・レールに載って走りつつ独自オプション
こんなかんじがよいと思います。
穴がないように積み上げていくのは理想ですが、今は有事。その前提を横置きしてはどうかと申し上げたいと思います。
ある程度の穴は、忘れることでも発生するよね!と割り切らせて、とりあえずわかることを増やすのです。
間違えることを怖がってしまう子のことは、まずは、間違えても楽しく勉強できりゃいーわってノリに持ち込み、拒絶感を緩和するのも大事です。
先達のしくじりポイント
以下の問題点は、共通している可能性が高いと見なしてみてください。
・スマホで翻訳できるのにわざわざ学ぶ意味がわからない、過剰な合理主義
・やっても点が上がらず、やっても忘れる。学習性無力感により学習を諦めてしまった、過剰な悲観主義
・ほかに楽しいことがあるからリソースを割きたくない。英語が、楽しいことする時間を侵害するものとなっている、過剰な享楽主義
・先生の発音や教え方、生徒への接し方が気に入らない。過剰な「あるべき教師像」要求。
・英語ガチ勢がいるので負け戦にしか思えない、勝ちへの過剰なこだわり。
その上で、どの考え方が一番の律速(ボトルネック)となっているのか見極めます。
一番の律速となっている考え方をほぐしましょう。
一番の律速が崩せないなと思えば、別ルートを考えて、攻略法を考えます。
※お子さんの脳の攻略法は、最終的には必ずお子さんが習得すべきものです。お子さんのフェイズによりますが、基本的には親御さんだけの秘密にせず、一緒に考えるのが良いと思います。
続きます。読んでくださりありがとうございます!
もしかして発達グレー研究所でした。
さあみなさんも、冬の乾燥に負けず、口角上げて、顔の筋トレを!
脳の血流と顔の血色、良くして行きましょう。
十度!二十度!!三十度!!!
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発達凸凹?成績凸凹?それともメンタル凸凹?
いい子過ぎる、アホすぎる、幼すぎる、達観しすぎる、スタンダードを外れたお子さんの育成戦略を、本音で考えるおばちゃんです。
フツーの子お断り!ご相談承ります。共に悩み、共に泣き、共に背負い、共に調べ、共に語り、共に笑いましょう!
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