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【脳デカドットコム】脳デカ族の脳みそ2【大脳辺縁系】

前回は脳デカ族の脳みそシリーズ第一弾、後天的ロジックを司る大脳新皮質のお話でした
*1

対して、生物的ロジックを司るのは、主に大脳辺縁系や脳幹あたり。

今回は大脳辺縁系のはたらきです、さぁいってみよう!

☆大脳辺縁系

動物的、哺乳類的な機能を司るっぽい(雑でごめん)。
大脳古皮質、馬の脳などとも呼ばれます。
私は「本能」「サルみ」「ヒツジの能力」などと呼びがちです。

大脳は大脳なんだけど、インテリジェンス(知性)っていうよりはどちらかというとインスティンクト(本能)。リフレックス(反射)にもかなり近いかんじ。そのへんが大脳辺縁系、らしい。

群れる本能

群れる本能が云々、とおばちゃんいつも言います。厳密には、群れる力は本能とまでは言えないという見方もあります。

たとえば。霊長類でいうと、チンパンジーは生息域に食べ物が多く、敵も多く、群れて身を守ります。対して、野生のオランウータンはあまり群れません。食べ物が少ない代わりに敵も少ないところで母一人子一人の子育てをすることがほとんどです。あ、母子も広義では群れですがね。(飼育下だと群れてます)。

群れるのは、本能というよりは生存戦略であり、選択の結果とみなした方がより正確かもしれません。でもおばちゃんは専門家じゃなくて飽くまでも素人だからさぁ、本能と呼ばせてちょーだいね。


興味関心や深度が異なる子どものコミュニケーションが成り立ったり、個々に役割も目的意識もないのに集まって群れができたり、趣味と合わない謎の流行服をなぜか無性にほしくなったり、自分に似た風貌の人たちが群がっているととっても気になったり。これらは、大脳辺縁系の影響が強い状態のようです。知らんけど。

甘い同族判定から厳し目判定に移行することで、群れの秩序を作る。入れてから閉め出すスタイルの同族判定機能。

同族と群れて、異分子をつまみ出すことによる、ココ「馬の脳(大脳辺縁系)」の賦活。

大脳辺縁系優位なサピエンスは、これら本能(あるいは生存戦略)に従うことがたやすいのです。

理性や規範意識を完全に横置きして、サルになりきります。本能に従うと、強者や集団に同調することで楽しい気分になったり、過剰な不安を抱かなくて済んだりするようです…少なくとも一時的にはね。

残念ながら、脳デカ族を含めて多くのヒトには、弊害や影響を考えてしまう理性と思考力、見通しを立てるだけのインテリジェンス(主に大脳新皮質の機能)が身についてしまいがち。本能のままに行動する以上、後悔が押し寄せることを受け容れる度量や開き直りのスキルが必要になります。

同族判定

群れでは、同族判定が段階的に行われています。同族判定は、脳デカ族も一般人もしていますが、脳デカ族は比較的、初手の同族判定が厳しい場面が目立ちます。

一般人をはじめ「忘れるのが上手な人」は、「掌返し」も上手です。過去と現在の一貫性、整合性への興味が薄いためです。同族判定をミスったなとなれば容赦なく排除をします。その際、罪悪感などはあまりなく、判定失敗についても適度に忘れてリカバリしていくようにできているようです。
 

大脳辺縁系優位の個体の多い群れでは
「長いものに“ナチュラルに”巻かれる力」
がモノを言います。
自分の行きたい方向ではなく、群れの中で押しつ押されつおしくらまんじゅうすることによって生かされつながれた遺伝子を持ち、自分の思考・嗜好を強者の思考・嗜好に無意識にシンクロさせて生存確率を高める機能があるかのようです。

そういう個体の集まりなので、やたらめったら群れたがり、やたらめったら異物排除をします。外に敵を作って結束を強めます。


主導権や思考・判断を群れのリーダーに委ねているのに、あたかも自分の意思で合意しているかのように個々が錯覚している…言わば集団洗脳、集団トランス状態のようです。

このような群れは、大脳新皮質優位の民には大変不気味に見えます。言動から整合性が汲み取れず、ロジックが存在しないように思えます。何を考えているのかわからないです。

でも、実は、ここには、明確にロジックがあります。しかも極めて重要で、破綻のない論理です。それは生物的ロジックです。先天的ロジックとも言えるでしょう。生物的ロジックを軽視してはなりません。人間は考える葦である以前に、生物なのですから!
*2


よく「自分の考えを持ち、伝える力が大切」と言いますよね。そう、自分の考えを持つことや伝えることが難しい脳にとってはその通りです。しかし、自分の考えに固執しやすい脳、すなわち、大脳新皮質優位で、大脳辺縁系が弱気ならば、
「自分の思考をボリュームダウンするスキル」
と試行錯誤力の獲得にこそ、「自分の考えを持ち、伝えるための勉強」以上の労力を割くべきだと私は思います。


自分の思考というのは、強すぎないならば、トレードオフ的に自然に鎮火されます。群れることがさほど苦痛でない子や、思考力問題がサッパリな子があれほどたくさんいるのは、このためです。

思考と言葉と過去現在の整合性にこだわる民からすると
「え、あんな啖呵切っておいて、よくしゃあしゃあと…信じられない!」
「よく掌返せるな…忘れたのかな?バカなのかな?」
なんてことは日常茶飯事でしょう。しかし、これも程度問題。忘れる本能を忘れている脳デカ族のほうが、危なっかしい場面もあるわけです。良くも悪くも興味を持ってしまったことを忘れることは、若い脳デカ族にとって、簡単ではありません。

大脳新皮質ではなくて大脳辺縁系優位の人は、都合の良いことも悪いことも忘れながら場当たりで生きているので、後悔や予期不安も限定的です。羨ましいでしょう!


新皮質優位な民も、辺縁系優位な民も、どっちもお互いをうっすら異民族として見て、うっすら見下しうっすら敬意を持ち、お役立ちポイントは見習って、中庸付近へいつでも寄せられるように、試行錯誤するのが最適解なんじゃないかな、なんて、おばちゃんは思っています。


内戦かプロレスか

繰り返しになりますが、脳は一枚岩ではありません。脳デカ族の大脳新皮質と大脳辺縁系と脳幹は、主導権をめぐって内戦をしてしまったり、相対的に弱いパートが沈黙してしまったりする事があるようです。

どこが主導権を握るべきか、どこが主張するのが適応的かは、わかりません。脳は大自然の一部であり、常に揺らいでいます。絶対的な正解はないということを大脳新皮質くんが納得できれば、脳内の熾烈な内戦は収束へと向かうでしょう。なんなら脳内プロレスを楽しむ余裕さえ出てきます。

一方、必ず正解があるという原理原則や、正義への執着が強化されていく場合、戦況の変化を受け入れにくくなり、熾烈な主導権争いが続きます。仁義なき内戦です。
内戦というと怖いイメージですが、この負荷によって知能が高まるという側面も否定できません。ですから、内戦をなくすことが正義とは私は言ってません。
高知能や高IQや脳デカの弊害を減らしたいなら、内戦を緩和させるためのプラグインを入れる実験やってみませんか、というまでです。


定型(典型)発達と過剰適応の見分け方

一見定型発達勢と同じように、大いなる力に従属したり、空気を読んだりすることに長けた子でも、長いものに〝ナチュラルに(反射に近い、脳疲労を伴わない反応として)〟巻かれているのか、深い思考や潜在意識を介して(脳疲労を伴って)巻かれているのか、それともまだら状なのかは、一般にはよくわかりません。 

でも、推定はできます。おばちゃんブログ読んでるようなもの好き(笑)の家のおりこうさんならば、デカ脳由来の過剰適応みがあると仮定して、覚悟してください。

やらかしっ子を持つ兄弟姉妹を指して
「こっちの子はド定型なんです」
と親御さんが言い切っていても、おばちゃんは疑いまくってます。
「いや、杞憂かもしれんけど。念の為過剰適応だと思っておいたほうが無難やで、覚悟しいや」
と言いまくっています。
実際1年以内に「やはり、こっちもアレでした。」となる率高杉晋作。


不登校と本能の話

脳デカの度合いや出方によっては、生存本能として、自分の強さと相手の勢力を見極めて戦略を判定する機能(ドラゴンボールのナメック星人が持ってる、スカウターみたいな)を伴っていることもあるようです。

たぶんですが、ヒトは大脳辺縁系か脳幹のあたりにスカウターを持っています。相手の数(組織力)、見た目、声と肺活量、心拍数、バランスなどから、生物としてのトータルステータスをオートでチェックするようです。

「こいつは強いぞ。逆らったらあかんことなるぞ」
と潜在意識で感じ取った弱者は、強者(集団)に従ったり、隠れたり、逃げたりします。そう、野生動物が、当たり前に行ってるやつです。


不登校やうつは多様です。生存本能が弱すぎてのうつや不登校もあれば、生存本能が強すぎての不登校やうつもあると感じています。それらは、適した対処法が全く違うと思います。


思春期に五月雨登校と呼ばれる、メンタル的にハイリスクな状態から身動きが取れなくなった子はいませんか。生存本能が弱りすぎると(あるいはヤケクソモードになると)、防衛本能も減衰します。具体的には、退避ができなくなります。
おそらくですが、撤退に必要なサルみ、圧倒的に足りていません。

糧にならないレベルの過剰な負荷がかかり、回復のきっかけも見えない環境から撤退するのに必要なのは、勇気なんてだいそれたものではありません。
逃避という防衛本能です。

ケースによりますが、大脳新皮質(知能や感覚)が強くて大脳辺縁系(馬の脳)が弱すぎる子の行き渋りはより深刻です。ドクターストップかけるにしても、見守るにしても、背中を押すにしても、負荷の調整をしながら慎重にすべきと、ただのおばちゃんながら思っています。

不具合のおかげで救われてる?

記憶や思考力、自制心など、大脳新皮質界隈が強すぎる系の問題は
「経験により改善する」
という専門家はいます。確かに、高知能と経験を上手に活かして、自然に「郷に入っては郷に従えモード」を会得する個体もいます。ですが、同じように高知能で経験があっても、言動選択に用いるデータや制約が多くなりすぎることによって、かえってつまずきやすくなるケースもあります。

メモリが重くなりすぎて、判断に必要なリソースが不足して処理遅延や思考停止が起きたり、予期不安の材料を集めすぎて家から出られなくなったり、というケースがいちばん心配です。

このバグを救うのは【調節力】です。オートマチック調節機能がデフォルトでは搭載されていない脳でも、プラグインとして搭載することは不可能ではありません。


一方で、絶対に調節しなくてはならないかというと、それはわかりません。調節できると脳疲労は格段に緩和されると思うので、オトクです。
発達障害の症状とも言われ、よく不具合とされる白黒思考、短絡さ、フリーズ、上の空、コミュニティからの離脱などは、できれば起こしたくはないですよね。でも、これらにはデカ脳の葛藤と過活動、過放電がもたらす不可逆的な脳ダメージから脳を守る効果があるようにも見えませんか。遺伝子が現代まで流れ着いているのは、一見不都合に見えるあれこれが、脳を守ってくれたケースがあるからかもしれない…なんて言ったら、不謹慎でしょうか。
不都合のようでも、それが作用して命がつながってきたんだなってこと、生物界ではよくあることみたいですよ。知らんけど。

*3


脳のクセは、ありまぁす!

大脳新皮質vs.大脳辺縁系+脳幹の勢力争いで、上手にプロレスができない脳デカさんは、います。
ある程度は個性、ある程度は仕方ないです。このことを受け入れた上での話になりますが、思考の矛先を変えてうまく行った経験が一つでもあれば、生きやすさのボトルネックを緩和してあげることは、できるかもしれません。

おばちゃんも、ゆるーく手伝います。持続可能なデカ脳開発、いっしょにやっていきましょう。



次回は脳幹の話をしてみます。Fランク大学文系卒なので、次も今回同様、エビデンスを一切気にせず書きます(こらこら)。

呼吸、血圧、心拍、睡眠、瞳孔径の変化など、デカ脳ならではの自律神経トラブル持ちさんなら気になる要素がいっぱいなはず。チェケラ!
noudeka.com


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#本能を履修せよ
#脳デカ族

*1:前回、noudeka.com

*2:この現象、集団あるあるですが、自分軸がガッチリある子は、この状態を不気味に感じるようです。まるで自分以外がゾンビウイルスに蝕まれていくかのようだと表現した子たちもいます。 ギフテッドや2E、発達障害グレーゾーンなどのうち、集団洗脳が効きにくい子、つまり自分の思考が強すぎる子や、柔軟さが未発達の子に 「勉強を教わるために学校に行く」 という論理展開を求めるべきではありません。 「学校は異文化。ナゾと危険がいっぱいのアドベンチャー!」 「サバイバル訓練に行く」 といったマインドセットのバラエティを知らせずに、ガンジス川…じゃなかった、学校にぶち込まないことです。子供が各所から背負わされる「新しい学校への期待」に応じて、親子でバランスを調節してください。具体的な方法はご相談ください

*3:ちなみに、様々な能力は、調節可能に仕上げるのが理想ですが、調節できないままでも、たとえばサイコパスみのある自己中心的な人でも対中国の交渉などではかえって頼もしく見えるなんてこともあります。本人の幸福度は保証できませんが、まっすぐな木はまっすぐなまま、曲がった木は曲がったまま活かす、という育成法があってもいいと思います


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