前回はこちら!【12】
correct-me.hatenablog.com
先程、アップロードミスをしてしまい、読者の方にご迷惑をお掛けしてしまいました。ごめんなさい!
※2020年9月23日訂正しました、大垣は!!岐阜!!!!ごめんなさい!!!ご指摘感謝です!!!
ぼくの常識、JGの非常識?
記憶の奥底に閉じ込めてあった、
生映像データを解凍し、
28年越しの一人反省会をすると、
ぼくの問題点は次々に、そして鮮やかに
浮かび上がってくるのだった。
ごめん、女子学院卒。
脳内の大量のメモリを掘り返しているうちに、
とっくに昼休みは終わっていた。
セミの声ではなくエアコンと、話し声と、
キーボードのカタカタ音が響いている。
あっ、いかん!
時空間ワープしてしまった。
自分のデスクを見れば、
午後の仕事もそれなりに捗っている。
よかった。
ほっとする。
あんなに考え事してたのにな。
自分の器用さに感心して、
ふん、と笑った。
地方を知らない東京の名門卒、名門私立を知らない地方公立卒
ほっとした瞬間、
女子学院卒の誤読の嵐のシーンが、
ついに脳内再生されてしまった。
あのときぼくは耳を疑っていた。
青森の名門 弘前ひろさきをヒロマエ?
弘前城も国立弘前大学もあるのだが?
岐阜の名門 大垣北おおがききたのことをダイガキホク?
愛知の名門 刈谷かりやのことをメリタニ?
鳥取の名門 米子西よなごにしのことを?
ヨネゴニシ?
しかも、開成卒が「それ鳥取で言ったら○されるよ!」突っ込むと、
え、島根じゃないのー、だと?
その後も悪びれず山口の名門 下関西しものせきにしのことをシタカンサイ
などとおどけてひとしきり読んで
「何これ無理!入試より難しいんだけど!」
と、美しい横顔をひん曲げて、
東人たちの笑いを誘ったのだ。
あのときぼくは一気に血の気が引き、
そして押し寄せてくるのを感じたんだ。
思い上がるな!
東京だからって私立だからって金持ちだからって、
思い上がるな!
…そう言いかけて、18のぼくは、
ぐっとこらえて
頬の内側をがりりと噛んだ。
言ってはいけないことを言いたくなったらぼくはいつもこうして、
自分に歯止めをかける。
学校の先生がしれっとウソを教えるのを
ぎょっとして、先生それは違いますよと指摘した瞬間、
学校での人権を剥奪された出来事が、トラウマとなったと言えるのだろう。
しかしぼくは地獄経験のおかげで、
余計なことを言いたくなった瞬間に、
言ったらマジで殺されるぞ!!!
という強力な警告に襲われるようになり。
かなりの精度で
問題発言をこらえることができるようになった。
失言一つで足を引っ張られかねない、
会社員生活においても、
家庭生活においても、
本当に助かっている。
どうやらこの機能はもしおには付いていなくて、
学校で担任に敵視されているようだが……。
見下してさえいない
東京の私立中高出身者ってやつは、なんなんだ。
地方出身者や貧乏人のことは、
見下してる、
……というより、
視界にすら入らないらしかった。
いや、気づかないふりをするのが
東京マナー、なのか。
ぼくはド田舎出身なのに方言を話せない。
友達がいなくて、親にほったらかされて、
テレビで日本語を覚えたおかげなのかな。
ぼくが地方出身者というのは、
自己紹介などで
強制的に言わされている場でない限り、
わからないと思う。
女子学院卒のあの子に、
ぼくへの悪意がなかったのは、
解凍された記憶で、確認できた。
……しかし悪意がないということは、
悪いと少しも自覚できないということではないか。
どっちにしてもいけすかない。
まわりの東京人たちも、
面白くもないのに笑いすぎだ。
東京人の作法はやはりまだ理解できない。
地方出身という優越感と劣等感のはざまで
ぼくは地元にいる頃、毎年5月になると
サンデー毎日大学入試特集号を
手に入れ、読んでいた。
従兄の床屋には、
本好きのお客さんたちから古本古雑誌が
たくさん持ち込まれていて、
手あかがついて髪の毛の挟まったものならば
好きに読むことができた。
ぼくは、47都道府県の中でも忘れ去られがちな印象の薄い県出身だ。
県内の誰もが認める県立トップに
受かると担任には言われた。
県立トップ校というのは寮や下宿をしてでも県内各所から生徒が集まる。
ただぼくは家庭の事情で…つまり親が下宿代を出さなかったから、
自転車で通える、県立ナンバー2に行った。
田舎でもナンバー2だとさすがに開闢会*1該当レベルの底辺高校ではないが、
東京には、地元時代の知り合いはいなかった、
…まあいてもノート貸しただけの関係なわけだが。
大学時代も、卒業後も、東京で地方出身と聞けば
片っ端からうっすらと親近感を覚えた。
そして、
私立や県立トップ、あるいは、
存在感のある県の2-3番手高校卒とわかると
ぼくなんてもっとハングリーだぞと、
内心勝ち誇り、
そして我が心の貧しさに、
うっすらと劣等感と罪悪感とを抱き、
いたたまれなくなって心理的距離をとる、
みたいな自意識の慰めを繰り返していた。
東大駒場生と7歳差の我が子もしお
こうして自分を振り返ると
だいぶこじらせていて、
だいぶイキッている18の自分が
生々しく再生されるものだから、
恥ずかしくなってきた。
と同時に、
録画の中の自分ともしおが
たったの7歳しか違わないということに
ゾッとした。
続きます。
【14】
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*1:※ここでは東大開闢(かいびゃく)会。卒業高校創立(開闢)以来初の東大入学者だけが 入会できる会。現存するかは不明。