「男子が欲しい欲しいってさんざん言ってたのに何で恋愛ものなの！！
恋愛ものは女子が得意なやつでしょ？渋幕の嘘つき！！」
なんて話題になってます。
いやいや、お待ちください。
女子バリアがどれぐらい機能するかは合格発表を待たなければなりませんが
学校の意図を想定してみましょう。
三島由紀夫『豊饒の海』第一巻 春の雪
えーっまじで？？
三島はともかく、これいっちゃうの？？
様々な学校の過去問を見ていると、現代文学、児童文学寄りの作品が多いことに気が付きますよね。
国語の先生たちは純文学を読ませたいだろうになあと思っていたので、
三島が出てきたこと、
男子目線のプラトニックラブ、
この二つは妙な納得感がありました。
しかしだ。
すごいな。
豊饒の海の、
しかも、春の雪を出してくるとはね。
このシーンだけ読んだら、
おねーさんから誘われないと手も握れない純情草食男子が
一歩前進！、ぐらいのかんじ
なんだけど
これ、もとの作品はプラトニックラブどころか……
こじらせワガママぼっちゃんは
幼馴染みの、色っぽい、深窓の、お姫様候補のおねーさんに
雪遊び誘われたことをきっかけに
タガが外れてだね…
この雪の日のシーン以降
人生かけたヤバヤバな逢瀬繰り返してだね…
自殺未遂者は出るわ
おねーさん孕ませちゃって
大騒ぎになって、
おねーさんは出家して
ワガママこじらせ男子はなんだかんだで若くして死ぬのよ。
転生するけどね。
雑に言うとそういう話(ほんと雑でごめんなさい)。
国語ができて麻布に挑む……
けど算数の壁にはじかれる男子をスッと拾いに行く目的で
出題したんじゃないか、なんて声も聞かれましたけどどうですかね？
ミセス邪推おばちゃんとしては、
超高学歴クイズ王たちが文春砲くらった件を受けて、
男子には
「女の誘惑に気をつけろ、
女は後先なんも考えずに誘惑してくるぞ、
人生棒に振るなよ！」
女子には
「軽い気持ちで誘惑するなよ！男子の性欲なめんな！」
という無言のメッセージか…？？とか思ったり。
はやりの異世界転生ライトノベルにはまるぐらいなら
これをきっかけに三島でも読んどけってことかしらとも勘ぐったり。
まあね、同じこじらせでも、
三島読んでてこじれたのは
なんとなく高尚な拗れ方って感じしますからね…えぇ偏見ですよ。
論説文の方は他の学校でも出しそうですが、
春の海は出す勇気ないわ、完敗(笑)。
2020年渋幕一次の国語入試問題 物語文は、そりゃもう、古くて斬新でした。
こりゃもうある意味エポックメイキングよ。
たぶん各塾の国語の先生たち
「まじでーーー！」とのけぞられたのではないでしょうか。
サピックス入試分析会が楽しみでなりませぬ。
おばちゃんの無責任予想では、
2021年は純文学の出題が流行ると見ました。
芥川の河童とか。島崎藤村の破戒とか。遠藤周作の沈黙とか深い河とか。
大江健三郎芽むしり子撃ちとか、森鴎外の高瀬舟とか。
渋幕は…三島だしたらもう、次が無いよなぁ。谷崎潤一郎、って流れは当たり前すぎるしなぁ。次は金色夜叉か曽根崎心中、ぐっとマイルドに伊豆の踊子あたり出すか……(※妄想です)。
当たり前に読みこなした上で、
現代っ子に考えておいてほしい問いが
近代文学にはいっぱいありますね。
それにしても
三島大先生は堕胎が好きだなぁこれぞダタイズム…
いやなんでもない。
明日1月24日は一月校千葉県最難関とも言うべき
渋谷教育学園幕張中学校の合格発表です……
この一戦は……緊張しますね……
受験生のご家族の望む結果でありますように、
たとえ望む結果でなくても
豊穣をもたらす雨でありますように。
読んでくださりありがとうございました！
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