続きというか、本質です。
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入試形式の多様性を目の当たりにする大切さ
小学生。特に凸凹っ子は、問題適応力の個体差がものすごいんです。
問題だけではありません。問題用紙の大きさも、解答欄の大きさも、限られた人生経験においてはいちいちビックリポンだったりします(全く気にしない子もいます)。
紙質も、各校違うそうです。感覚過敏持ちの凸凹っ子には紙質診断士みたいな子がいて、
「どこそこの紙は書き心地がいい、程よいザラつきが云々」
とか話してます(笑)。
さすがに紙質までは再現できないですけど、入試の変数は色々あると体感しておくのはアリ。
実は、EQ(心の知能指数)や非認知能力と相関のある、柔軟なアウトプット力は、SAPIXのテストではあまり身に付きません。作問難度調整と形式の安定感がありすぎるからです。
*1
問題に対する柔軟性を補う教材、それが有名中(電話帳)…そう考えてみて。
たとえば、1月校の対策する暇がなかったとき。
たとえば、志望校が問題傾向を変えてきたとき。
たとえば、2月4日以降など、思いがけない学校を受けざるを得なくなったとき。
有名中で、多様な問題を経験し、わずかでも感覚なり言語なりに落とし込めているご家庭は、初見問題や、アクシデントに強いです、圧倒的に強い。(有名中やってなくても、習い事などで、大勝負・大舞台切り抜けてきた子とかは、強い気がする)
レディネス醸成
一部SAPIX校舎では、9月以降、志望校の過去問にふれる前のレディネスづくりの一環としてやらせてる感もあります。
第1志望校の貴重な過去問を無駄撃ちしてしまわないように、敢えて視野にない学校の問題を用いて、入試を解き切る感覚を身に付けておく、ということです。
男子校女子校共学校が混載の前年度過去問集なんて、有名中のほかにあんまりないですよね。
新鮮でバラエティ豊かな入試に触れ、学校の多様性にあてられておく経験は、かけがえがないものです。
スピードと思考のハンドリング練習にも、うってつけ。
志望する中学の赤本を解き進めるにつれ、時間感覚や、学校側の求める思考に特化してしまうのが子供です(いや、しない子もいるけど)。
志望校対策を進めることにより、アウトプットスキルの汎用性が下がっていくこと、実はよくあります。
秋以降、有名中を通して得た雑多な入試問題経験を思い出させることは、特化しすぎを抑止し、1月校や午後校、安全校などで必要となるアウトプット力のチューニングを促す一助になるでしょう。
もし1-2月に志望校の合格点に届かなかったら、急遽、思いもよらない学校を受験するということもあり得ますよね。
有名中をなぜ解くのか、腹落ちできていれば、イザというときの懐刀になるのです。
誰がための有名中
松コース(内部の言葉でH、ハイ)竹コース(M、ミドル)の方は、上述したような目的意識のマインドセットによって、無駄に時間をかけずに、有益に使いこなせると思います。詳しくはご相談ください。
梅コース(L、ロー)の方にとっては、どうでしょう。難度が高すぎて、どう取り組んで、何を学び取ればいいのかわからない、これあるあるです。
あのー、その子によって全然違うので鵜呑みにしないでね、無視したほうがいいフェイズの子もいらっしゃいますからね。
出来ることと有名中の問題レベルが離れてる、でもどうしてもやらせたい、そんなときは、こんなやり方もあるよ、って話書いておきます。詳しくはご相談ください。
・解答時間を長くする
これが1番一般的。合格最低点が高い学校は、時間を延ばせばけっこー解ける。不安がりには、こうやって自信をつけるのもアリ。
しかしおばちゃんはあまりオススメしない。そんなヒマあったら、お弁当作りとアイロンがけ教えとけ。
・ガイダンスする
一緒に、入試問題を俯瞰し、形式をチェックしていきます。
たとえば、お子さんの得点源が漢字や知識、計算問題でしたら、各校、どこにそれが配置されてるのか、眺めて、その多様さを知らせます。
問題を解く必要はありません。
「俯瞰?マンスリーテストでさんざん経験してます、それでもできないんです」
とお思いでしょうか。そーなんです。お子さんによってはテストって、すぐに消したい記憶だったりします。
そーいう状態ですと、テストからは何も学べないんです。
だから、解かせません。
そうすると、
「難問に時間取られて、解ける問題にたどり着けない、ってこういうことか!」
とまるで初めて知ったかのよーなリアクションくれたりもします(かわいい…)。
問題を俯瞰して、手を付けてみてもよさそうな「形式」を探すこと、解答欄チェックすることの大切さを、失敗なしに体得。
こういうのが必要なフェイズの子もいるんです。
・解答欄探し、傍線探し
解答欄間違える子、傍線や該当箇所を探すのが遅い子には、思考や解答というステップと切り離して、対象を探す練習をして頂きましょう。
解くのが遅いのは知識がないから、とか、テストのたびに言ってます!と思われるでしょうか。
実は、コースが梅なのは、傍線探しなどの処理速度が梅でイチイチうんざりため息ついてるせいだった、なんてこともあるあるです。
安全点検よろしく
「ヨシ!」
と指差すだけの楽しい作業で練習して、うんざり感覚やめんどくささを払拭しましょう。
対象物を探す練習の初手は、実は教材でないほうがよいです。電車の中でも、車乗りながらでも、リビングでも水族館でも、ごちゃごちゃした引き出しでも、どこででもできます。
じっと見つめるstaring eyes と、対象物を探すsearching eyesの使い分けからやる必要がある子、毎年います。
・戦略的な取り組み方を学ぶ
算数できないがため、シケた偏差値になっている、しかし戦略性は高いしやる気はある、そんな子ならば、例年の合格最低点や、テスト時間と問題数を踏まえて、
「1問1問味わうべきではなさそうだ、先を急ごう」
「これだけ難しけりゃみんなも解けない、落ち着いて拾っていこう」
こういう場当たりの経験値を【飽くまでも問題は解かずに】得させましょう。
逆に、どんなにやってもそういう機能はつかないだろなって子に、無理矢理やらせるのはやめましょう。親子関係こじれるだけなので。運動してタンパク質摂らせとこう*2。
入試の先に
おばちゃんは、凸凹っ子、特に、友達関係でハテナマークつく子は、中学以降も親から知恵やノウハウを学び取っていく必要があると思ってます。
英語や数学の学び方への導入時に、理解できずモヤモヤしてる内容を親や先生や友達に話せるかどうか。
そのスッキリ解決方法を、親や先生や友達がお子さんに与えられるかどうか。
凸凹っ子の私立中高一貫校生活は、親子関係で、大きく違ってきます。
おばちゃん、クライアントさんたちの親子関係、夫婦関係、兄弟姉妹含めた家族関係の改善が得意です。
凸凹っ子御用達のモヤモヤ、疑問のスッキリ解決方法も、評判のとてもいいものをたくさんご用意してます。
ドツボにハマってからでもなんとかなりますが、できれば事前に知ってほしい…!!
いずれにしても、先生や友達はガチャなので、親御さんは、中学受験の親子関係をラブラブしすぎずギスギスしすぎず、温存させないと。
親の我慢は危険
親子関係は大事。
しかし、何でもかんでも親のせいにして突っかかってくるのを受け入れよってんではないです。
逆です。
親に突っかかって、カタルシスを得ている子はこの界隈ではほぼいないと言っていい。
ほとんどの子は、喧嘩腰になって精神的ストレスを発散しているのではない。
かえってストレスを増幅しています 。おばちゃんは断言する。たとえ短期的にはスッキリしてても、あとから記憶が瘴気を放つようになるのです。
だから、侵襲的な方法を用いてでも、親に悪態つくことは、止めさせてやんなくちゃなんない。ご相談ください(営業)。
おばちゃんは元学歴至上主義だからこそ言いたい。学力や年収なんかよりよっぽど大事だよ、大切な人を傷つけない力。大切な人から嫌われない力。
やりたくないことこなす経験
やりたくないことこなす経験、必要です。ユーメーチューでそれを経験なさる方々もいらっしゃいます。
しかし、扱いにくいです。ユーメーチューの効果ってのは、短期的な数字には出ないんで。
本人が、
「やってよかった」
と思えないやらせ方をさせ続けるのは、虐待だよ、学習性無力感につながるだけ。罵倒してない、殴ってない、そんならいいってもんじゃねーぞ。
やりたくないことこなす訓練は、
「やりたくなかったけど、やったら、まぁまぁいいことあったなー」
ってすぐ思えることからさせたほうがいいです。
知識が雑な分、柔軟で、察する力が強く、場当たりのプロみたいなとこがある子なら、必要度は限定的かも。出願校選びには役立つかな。
あと話題ね。偏差値の割に解きにくい学校と、偏差値高いけどサクサク解ける学校の違い、問題の合う合わない。
こういうネタは、大学入試にもつながっていきます。
ま、合う問題ってのは、他のたくさんの似たレベル感の子にも
「わ!合う!!」
と思わせてる思わせぶりなイケメンみたいなもんなんで、気をつけようね。
まさかの副作用
SAPIXに調教されてる子たちは、問題全体にある種のストーリー性がある、完成度が高いテストを見慣れてます。
解いたあとや、自己採点のあとに、うううーーん、なんだあれ…ぬるぬるして後味が悪いなぁ、というテストに慣れる機会が少ないんです。
実はこれ、大学の入試でもそうらしくて。採点して答えにスッキリ納得できない大学は嫌だな、と思うなら、結局、難関国公立縛りになる………早慶はけっこーぬるぬるしてるっぽいんだよね。
有名中(電話帳)を通して、ヌメッとした一部有名私大一般入試への適性をはかることができます。こんなんで実力はかれるわけなくないか??みたいな入試…実は世の中、そういう入試のほうが、多いんです。
SAPIXにいると、「ココの作問力は特殊」ということに気付きにくいもの。
有名中を通して、再認識することをおすすめします。学校のセンセの作問力もそんなもんす。*3
有名中でYou may choose 学校
子どもたちが憧れやすいのは、独自性がある学校ですよね。そういう学校は、SAPIX入試分析会で取り上げられるような、特色ある問題を混ぜるのが上手*4。
しかし有名中(電話帳)に含まれるのは、独自の良問で有名な学校ばかりではないです。おばちゃんは年の功で、多少見る目が育ってきてるので、
・独自性の低い問題ばかり(ベネッセ感のある学校…どこかわかるよね?)
・解答してもスッキリしない問題だらけ
・誘導になってない誘導
・そこ聞いてどーすんの?もっとほかに聞くことあるでしょ?と、突っ込みたくなること多数
・盛り上がるに欠ける作問(平坦)
・時間制限がエグい学校
・簡単で気分良く解ける学校(合格点高い)
・解ける問題少なすぎて不安になる学校(合格点低い)
こういう、掴みどころのない学校の問題も経験できます。
まとめ
お子さんにやらせるなら
・有名中は、偏差値、順位、合格確率など、数字の最大値を上げるための勉強ではないらしい
・有名中で、入試の多様さを知ってほしい
・有名中で1科目解ききる経験を通して、学ぶべきは、その子によって違うっぽい。有名中から得るべきは、数値化される学力ではなく、戦略的、精神的なノウハウ
・得意、不得意、というラベル付けをしたくなる、しかしそれは可能性を狭めてしまうこともあるっぽい
お子さんのキャラ次第ですが、このあたり言及してあげてみてほすぃ。
「そーゆーことなら、やる意味あるかもわからんね」
と思ってくれる子がいるんで。
読んでくださりありがとうございました!
悩める親子をwin-winに!
もしかして発達グレー研究所でした!
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スタンダードな手口が効かない親子にじゃんじゃん幸せになってほしくて書いてます。おばちゃんブログで、親力の引き出し増やそう(^^)
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*1:かといって、他塾NN模試受けるなよ、受けるならならネタとして受けろ!!!! 参考 noudeka.com noudeka.com noudeka.com noudeka.com
*2:※健康上の問題がなければ
*3:ただし一部作問マニアをたくさん抱えてる学校はあります。
*4:特色ある問題って、解けなくても、シンプル問題落とさなければならだいたい受かる、ルアー問題であることも多いですよ、かつて聖光は算数のルアー問題で一気に最難関男子を吸い寄せました。吉祥女子の算数、海城の理科などなど、ルアー問題落としても合格してるけど、ルアー問題はとかく話題になりやすい。ほぼ逆の概念で、撒き餌問題もあります。慶應とかがまれによくやる。消防車の写真出して、これなんだーって名前聞いたり、開成がカタカナ書かせたりしたアレね。あれは絶対取らないとダメ。あーゆーの、車種バチコリ書くとアスペ判定されて落ちそー。新幹線とかもそのうちやられそう…あ、いや、妄想ですよ。そーそー、昔平成教育委員会というクイズ番組があり、K成史上に残る、撒き餌系のクソ問が紹介されました。作った先生は、脚本家として教科書にも作品が載ってて対外的ビッグネームなのですが、内部では、ド左翼思想バリバリ教師で、私学教育を批判する鼻つまみ者だったと聞いてます