小学校お受験・中学受験・大学附属/中高一貫校進学による進路の不可視化問題〜ニート・引きこもりを生まないために今から気をつけてほしいこと

（2023.4.29再編集しました）

高学歴のための進路は、狭く険しい。
勉強と社会生活のバランス
親にバカにされない仕事に就かせるために
- 学校の先生がクソックソな場合はどうするかって？（笑）
- 不安煽るマスコミや広告会社への不快感
価値観の賞味期限知ってます？
受験は、祭り。

タワマン文学という都市生活を揶揄するエッセイが生まれています。

いやいや、タワマン高層階どころか、誰もが羨むお屋敷街の地主家系でも、校舎長をストレスで殺ってでも車横付け送迎を欠かさないほどお子様第一主義保護者でも、子育てしくじり先生は枚挙に暇がありません。

おばちゃんは小さい頃とても暇でした。
社交的な祖母の車に乗せられて、東京都心部の富裕層の家を巡っていました。家にいれば、下町気質ながら司法教育の立場にもあり社会的地位と人脈のある祖父に頼って、子供のことを話しに来る方々がたくさんいまして、たくさんの方の膝に載せられながら身の上話を聞いて全て覚えていました。

その中で
エリート層、富裕層におけるニート・引きこもりの作り方の知見を集めてきました（我ながらイヤなガキだな！）。

選ぶべき子育て戦略、見極めましょう。

ニート予防、引きこもり予防って、興味ありませんか？
もちろんエビデンスがあるとは言い難い、与太話です。でも、そんなにハイコストじゃないので、やってみてね。

高学歴のための進路は、狭く険しい。

高学歴なら安泰、なんて今どき思ってる保護者はいないでしょう。
でも
「保険ぐらいにはなる」
思ってる？んー、認識甘いな。

難関に行けば行くほど、不可視化される進路が増えます。

そして、思考力が必要とされる仕事しか、目に入らなくなるのです。

何度でも警鐘鳴らしておくわ。
*1

思考力を役立てることができる職場って、そんなに多くないです。思考力が必要と言われる仕事でも、駆け出しの頃だけでなく、いや教授になってもね、敢えて思考をオフにしてこなすべき仕事もたんまり課されるものです。

思考は、人を鬱にします。

そんなの、明治の文人一通り思い出せばわかるでしょ？思考力は、中学受験界隈のみなさんが思うより有害です。

思考力のない子ならともかく、ただでさえ思考力が高すぎる子を、うっかりチヤホヤ育て過ぎたらほんとダメ。

「自分で考えること」
にこだわりすぎてしまうのです。

すると、人の話を聞けなくなる。コミュニティからこぼれ落ちる。先人たちの知恵や視点を学べる有り難みを忘れたクソッタレが出来上がる。
　
思考力だけで食っていける確率はごくわずかです、そうそういません。どこかの段階で、チマチマやって、関門を突破しています。

思考力が高すぎるなら、その事実をさわやかに包み隠せるほど、スマートで変幻自在でなくてはメンタルやられます。
　

褒めて育てた荒ぶる思考は、時限爆弾みたいなもの。
この厳然たる事実、幼児教育の人も、塾の先生も学校の先生も、ご存知なさすぎ。いや、知ってても、どうにもならないんだけどね、思考力を鍛えます！という言葉に飛びつく保護者が絶えないから…。

思考力を鍛えるのはいいけど、負の側面を知らないで飛びつくのはどうなの。
砂漠に壺を埋めて掘り返すような無為な作業でも、ハイと言ってなんでもこなす下積み期間があって、初めて思考力活かした仕事に就けるんですわ*2。

いやうちの会社は違いますよ入社してすぐ思考力活かせますよと言う人いるだろーけど、そーゆーとこは外資みがあって、あっさり解雇も視野に入れておかないとでしょ、たとえ今は順調な業界でもね。

雑用は雑用として、サクサクできるように訓練しておくべきなんだよ。そこまでは無理でも、ナンダカンダできるとこまで持っていく必要ある。

そして、学校の授業中には優秀児がサクサクやると大多数の劣等感を刺激して反感を買うから、宿題や家事で鍛えるんだよ。

おばちゃんは小学校の宿題やらせずに塾の勉強をさせるのはあーあ、って思って見てる。

塾や習い事だけが自己研鑽のための勉強、ってわけじゃない。小学校の、愚にもつかないクソ宿題を超高速でこなすとき、その子の実務スキル、生活力、ものすごく伸びてるんだよ…。

そして、学校の宿題を文句言わずに自主的に効率よくこなす力があれば、それだけでけっこう優秀よ。

「なんでこんなことやらないといけないんですか？！」
みたいなナゼナゼ坊やや上から目線の嬢ちゃんと働きたい採用担当者は、そうそういない。覚えとけ！

…とはいっても、そういう力をつけるのに適したタイミングが一般とかけ離れている子はいます。ご相談ください。

勉強と社会生活のバランス

社会問題ともなっているニートや引きこもり。

親ガチャハズレなお子さんはもちろん、むしろ他人から見ると、親ガチャアタリでは？ってご家庭にも多く発生すると言われています。

教育に夢中になりすぎて、最低限の礼儀、マナー、生活力、教え損ねているご家庭はありませんか？

コインパーキング代金ケチってまでせっせと車送迎してるような、なりふり構わず必死で受験の情報収集しているような、そんなお子さん命のご家庭でも、ニート、引きこもりのお子さんは現れます。いや、むしろ高確率だったりして？知らんけど。

たとえば、礼儀。

警備、誘導の方。スーパーやコンビニその他お店の方。バスやタクシーのドライバーさん。駅員さん。宅配の方。ホテルマン。お掃除の方。テレアポスタッフの方。道路工事現場の方。ゴミ収集の方。バキュームカーの係員の方。学校の嫌な先生。
その他、あらゆるお仕事の方に、お世話になってる大好きな塾の大好きな先生に対するのと同じように、敬意を示してみましょう。

我が子に高学歴高収入をと躍起になる親御さんたちからすれば、最低賃金付近の職業にわざわざ価値を見出す意味がわからないかもしれません。
「あんな仕事でどうやって暮らすんだろ」
と思われるかもしれません。
あんな仕事してほしくないから勉強するんだよ、と教えたくなる感覚も、ぶっちゃけわかります。

でも、おばちゃんブログ読んだからには、やっといて。

将来、お子さんが、不況や落第などでエリート職にあぶれたとき、支えになるのは、親御さんが示した地道な
「どんな仕事も大事(収入や納税額は違うけど)」
「外から見えるやりがいに惑わされるな。やる人が自分で掴み取るもの説」
という感覚です。

行きたくない場所に行く道すがら、働く方々に敬意を持って挨拶するタスクを達成すれば、それだけでメンタルの底上げが可能です。

また、将来どんな環境で生活するのかわかりません。どんなクソ態度でもまっとうなサービスを確実に提供してもらえるような王侯貴族の立場で生きられるとは限りません。

周囲に態度良く接していれば、お茶に雑巾の絞り汁を入れられるリスクも、罠に陥れられるリスクも、激減します。

感謝や敬意を示せば、相手も心地よくいられます。中には図に乗ってくる人やいじめてくる人もいるでしょうが、まともな感覚の人たちと感謝し合って繋がっていれば、一定以上まともなコミュニティに守られやすくなります。身近な人に感謝や敬意を示すことは、このように、あったかい結界を張ることです。最悪の事態を防ぐのに有効です。

おばちゃんクラスになりますと、吉野家のカタカナ名札のスタッフさんからも、帝国ホテル級の笑顔を引き出し、心地よい空間を作り出すことができます。優しかったパートナーを豹変させることもありません。

なにかやらかしたときにも、助け舟を出してもらえるもの(サバイバル必須な環境だと確率は下がりますけど)。

受験にかまけて、感じの良さや礼儀に関する教育をほったらかしてるご家庭があるならば、目を覚ましてほしいです（もちろんその子によって、身につけることのできるタイミングは違うので、むりやり押し付けても悪影響になるかもしれないので、うちのご利用者さん親子には「2年後の誕生日から愛想練習始めよう、○歳が終わるまでにある程度愛想を駆使できるようにしていこう」みたいにタイミングを知らせ、実現に繋がっています。）。

「感じの良さ」は、学歴よりよっぽど汎用性が高いよ。*3元、学歴至上主義だからこそ言いたい。

態度悪い＆エリートは、めっちゃめちゃ損するよ…まじだよ…。態度悪いチンピラはまだまし。誰もが羨む素敵エリートもまし。
だがね、態度悪いエリートにはほんとに誰も助け舟出さないんだよ、飯塚幸三氏に限らず、そーゆーもんなんだよ…。

親にバカにされない仕事に就かせるために

親がエリート・お子さんがニートや引きこもりとなるご家庭の親御さんは「先生」の付かないお仕事や、収入の低いお仕事を無自覚にバカにしてる、という伝説があります。

「世のため人のためになる仕事を」
「尊敬される仕事に」
「やりがいのある仕事に」
「安定した仕事を」
などとお子さんに言いすぎね。

世間知らずのお子さんは、新卒ホワイトカラーや医学部などの専門職ルート以外を進路として見られなくなる、そんな弊害があるようだ。

誰からも尊敬される仕事や、いつ何時、どう考えてもやりがいがある仕事なんて…ある？
医者もねぇ…アラフォー以上でちょっとでも勉強不足だと、国公立卒の非医にけちょんけちょんにバカにされてるよね。そーとー人柄良くないと、リスペクトなんて全然されないよ。
だって患者側のほうが自分の病気についてはスペシャリストになっちゃってて、最新のことにも詳しいんだもん。そして、自信がない医師は、患者に馬鹿にされるとイキってどんどん不遜になってくまでがお約束。

因果関係はわかりませんけど、我が子を引きこもりニートにしたい親御さん以外は、意識して、お仕事してくださってる方々、PTAや落ち葉掃きなどボランティアの方への会釈、深めにしてみてください。腰痛めない程度ね。

「仕事なんだから当たり前」
「好きでやってるんでしょ」
「こっちはサービスを受ける権利がある」
笑顔や感謝や敬意をケチる感覚は、親から子に、学力よりもずっとダイレクトに伝わります。

そして、労働者たり得るお子さんの未来に暗い影を落とし、お子さんの心を蝕みます。

学校の先生がクソックソな場合はどうするかって？（笑）

悪口には同調もしつつ
「それでも仕事して、こりゃダメだと金ある親には塾行かせて、経済ガンガン回してるんだからある意味役割果たしてる」
「日本人がなんだかんだ自腹でマスク買って付けてるのは小学校で身につけた同調圧力感受性のおかげだと思う」
みたいな解釈に到れるよう、お子さんを誘導してみてはどうでしょう。どうやって誘導するかって？営業テクニックの本とかにも書いてあるけどおばちゃんに相談してみてね。